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『マトリックス レザレクションズ』キアヌ・リーブス 『マトリックス』は自分にとって全てがスペシャル【Actor’s Interview Vol.18】
ラナの激変した撮影スタイル
Q:ラナの撮影スタイルは、18年を経て変わりましたか?
キアヌ:変わったなんてレベルじゃなくて激変と言ったほうがいい。彼女は『クラウド アトラス』(12)のときにカメラマンのジョン・トール(『レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い』(94)と『ブレイブハート』(95)でアカデミー撮影賞を受賞)と出会ってから、自然光の重要性、その使い方を学んでいるんだよ。前3作のときはモニタの前でにらめっこをしていたけど、今回はモニタをチェックしつつ、それを背に立っている。自然光をどう取り入れるかを常に考えていて、カメラの側から片時も離れようとしない。まるでカメラと二人三脚している感じだった。昔のラナからは想像できない姿だった。
もうひとつ、とても驚かされたのは即興を重んじるようになったところ。打ち合わせ、リハーサル、本番という撮影におけるルーティンはちゃんと踏むんだけど、本番になると「さあ、フィーリングに任せて自由にやってみて!」となる。もうびっくりだった。だから撮影スタイル的には、もう別人だったんだよ。
『マトリックス レザレクションズ』©2021 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.
Q:アクションはどうでしたか? 今回もチャド率いるアクションチーム、<87イレブン>がアクションデザインを手掛けていますね。
キアヌ:本作のアクション・デザイン・コリオグラファーはジョナサン・エウセビオなんだ。『ジョン・ウィック』(14)『ジョン・ウィック:パラベラム』(19)でも組んでいるから気心は知れている。また、これまでの3作でも一緒に仕事をしたタイガー・チェン・フーが僕のメインのインストラクターを務めてくれた。タイガーは凄く張り切って、惜しげもなくさまざまな得意技を披露してくれたよ(笑)。あとは同じく『ジョン・ウィック』シリーズのトレーナー、エリック・ブラウンにも手伝ってもらった。彼らから東西のアプローチを学んだのは大きかったと思うよ。
それで、僕たちが目指したのは『ジョン・ウィック』シリーズとは違うアクションであり、いわばカンフー・スタイルへの回帰のような感じかな。だからトレーニングもカンフーにフォーカスしたんだ。