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『プックラポッタと森の時間』八代健志監督 コロナ禍で止まった刻を見つめる【Director’s Interview Vol.180】

『プックラポッタと森の時間』八代健志監督 コロナ禍で止まった刻を見つめる【Director’s Interview Vol.180】

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花は待ってくれない!森の時間に追われる撮影



Q:花や虫などの美しい自然物のカットからは、監督の自然に対する慈しみを感じます。


八代:春の時期に自宅にずっといるというのが初めての経験だったから、家の周りの森で、どんな花がどの時期にどんな順番で咲くのか、通常だったら気がつかないようなことを感じることができる年でしたね。


Q:ロケーションはどのように決めていたのですか?


八代:自動シャッターでカメラを回している間に、自分は野山を駆け回って、良さそうな花のところに目印の棒を立てておいたりしました。午前中はこの花を撮って、午後はこれを撮ろうとか、コブシの花を撮りたいけど、この木は少し咲きすぎてる、この木だったら何日後に開花しそうだから撮影はいつだとか、そういうのを一日中考えてやっていました。


Q:すごく忙しいですね。


八代:人間の時間には追われてないけど、自然の時間には追われていましたね。例えばフデリンドウという花は、蕾が毎朝開いて夕方に閉じるのですが、毎日観察していると何時頃に花が開くかわかってくる。そこで開花の瞬間に合わせてカメラを据え、人形を置いて待ち構えるのですが、なぜか突然その花は開かなくなってしまうということもある。その花はその日で開花のサイクルをやめちゃったんだと、そういうこともありましたね。


Q:フデリンドウは、開いた花にプックラポッタが手を添えるシーンですね。タンポポのシーンも印象的でした。



『プックラポッタと森の時間』(C)TAIYO KIKAKU Co., Ltd./TECARAT


八代:西洋タンポポと日本タンポポの話は前から知っていたのですが、僕は西洋タンポポしか見たことがありませんでした。撮影期間中に日本タンポポが生えている場所を見つけてあのシーケンスを着想したのはいいけれど、時期が遅くてなかなかいい画が撮れなかったり……。


実は日本タンポポのカットはその年に撮りきれなかったので、次の年に同じ場所でもう一度撮っています。





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