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『ガンパウダー・ミルクシェイク』ナヴォット・パプシャド監督 ぼくのヒーローは、バスター・キートンとジャッキー・チェン【Director’s Interview Vol.193】
『ガンパウダー・ミルクシェイク』を観て感じるのは、あふれんばかりの映画愛。この監督はあの映画やこの映画が大好きなんだろうなぁと、観ながらついニヤニヤしてしまう。そんなオマージュだらけの映画だが、キャラクターとアクション描写の精度はかなり高い。ネオン煌く独特の世界観の中、個性豊かなキャラクターたちがスクリーン狭しと暴れまくる。最高のアクション映画に仕上がっているのだ。
もし一緒に飲んだら一晩中映画の話で盛り上がりそうな気がする。そんなナヴォット・パプシャド監督に話を伺った。
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プロフェッショナルだった子役・クロエ
Q:カレン・ギランをはじめ子役のクロエ・コールマンまで、6人の女性たちがとにかく格好良くて魅力的です。キャスティングのポイントを教えてください。
パプシャド:主人公サムのカレン・ギランとその母親のレナ・ヘディが最初に決まりました。この物語の中心となる母娘なので重要なキャスティングでしたが、二人に会った瞬間「彼女たちしかいない!」という感じでしたね。
次に決まったのが、カーラ・グギーノ、ミシェル・ヨー、アンジェラ・バセットの図書館司書の3人組。全員からOKをもらえたのは本当にラッキーでした。この3人であることが重要だったんです。一人でも欠けていたら機能しなかったと思います。
『ガンパウダー・ミルクシェイク』© 2021 Studiocanal SAS All Rights Reserved.
そして最後にやってきたのが、子役のクロエ・コールマン。子供ということもあり、実際に撮影してみないと本当の実力は分からないかなと思っていましたが、全くの杞憂でしたね。彼女は本当にプロフェッショナルでした。撮影はドイツで行われたのですが、実はドイツの法律だと子役は1日に3時間までしか撮影できないんです。みんなそれを知らなくて、分かった瞬間はかなり焦りましたが、それを乗り切れたのはまさにクロエのおかげでした。彼女は飲み込みも早くてNGも少なかったので、3時間しかなくてもスムーズに撮影を進めることが出来たんです。