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『ブルース・ブラザース』製作から40年超、今も衰えぬ破壊力とは?

(c)Photofest / Getty Images

『ブルース・ブラザース』製作から40年超、今も衰えぬ破壊力とは?

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音楽のビートを刻む豪快なカーアクション



 二本目の柱、カーアクションも、実は音楽とは無縁ではない。本作でネオナチ司令官を演じたヘンリー・ギブソンによると、パトカーが次々とクラッシュする場面には音楽のビートがあるという。ちなみに、カーアクションとミュージカルを結び付けて話題を呼んだ2017年の映画『ベイビー・ドライバー』のエドガー・ライト監督は、『ブルース・ブラザース』を最高のカーアクション映画のひとつに挙げている。


 ブルース・ブラザースの愛車、通称ブルース・モービルは警察が払い下げたパトカー、つまりはポンコツである。このポンコツを駆ってパトカー軍団の追跡をかわすのだから、アクションはまさに痛快だ。


 前半ではブルース・モービルがショッピングモールを破壊しながら、パトカーの追撃をかわすという、とんでもない見せ場がある。これはイリノイ州のモールの廃墟にセットを組み、撮影された。ショーウィンドウも店内の什器も徹底的に破壊しつくす。こんなスペクタクルは1980年の映画にはなかった。



『ブルース・ブラザース』(c)Photofest / Getty Images


 シカゴ市内のカーチェイスは、車の通りの少ない日曜日を利用して撮影が行なわれた。高架下でのチェイスの果てに、パトカーが何台もぶつかっては転倒する。これらはすべて本物のパトカーが使用されている。


 パトカー軍団をかわしたと思いきや、間髪置かずにネオナチの車に追撃されるブルース・モービルは、建設中の高架上を走り、未建設の箇所寸前で宙返りするという離れ技を披露。一方のネオナチ車は曲がり切れずに、未建設の高架から落下する。この場面では、ヘリで吊るした車を実際に落下させる、大がかりな撮影が行なわれた。


 クライマックスはシカゴ市庁舎の税務課。ブルース・ブラザースを追い、警官ばかりかSWAT隊、消防隊、果ては軍隊も駆けつけ、車ばかりか戦車、ヘリコプターも投入される。この場面だけでも大がかりであることがわかる。ちなみに、ブラザースに対応する職員を演じたのが、かのヒットメーカー、スティーブン・スピルバーグであることは有名な話。



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