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『ブレードランナー ファイナル・カット』IMAXデジタルシアター上映徹底レポート!

『ブレードランナー ファイナル・カット』IMAXデジタルシアター上映徹底レポート!

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『2001年宇宙の旅』IMAX上映に比肩するベスト企画



 1982年の公開から絶えることなくファンを生み、現在もカルトな人気を得ている近未来SF映画『ブレードランナー』が、超大型スクリーンを誇るIMAXデジタルシアターで上映の運びとなった。記憶を求めて逃走したレプリカント(人造人間)と、彼らを追うブレードランナー特捜班との戦いを描いた本作の時代設定は2019年。現実の時代が映画に到達したタイミングでの再公開は、じつに気の利いた好企画といえる。なによりファンにとっては、究極的な上映スタイルで同作と接することのできる、またとない機会だろう。


 この『ブレードランナー』IMAXエクスペリエンス版(以下:IMAX版)は、続編として製作された『ブレードランナー 2049』(17:監督/ドゥニ・ヴィルヌーヴ)の公開に併せ、アメリカの一部地域で、1晩のみ上映された実績を持つ(今回の国内公開は、このDCPに日本語字幕を加えたもの)。そして上映のベースとなるのは、2007年に公開された「ファイナル・カット版」だ。



 『ブレードランナー』最大の特徴ともいえる「バージョン違い」を解説するのが目的の記事ではないので概略に留めるが、「ファイナル・カット版」はオリジナルの劇場公開版からナレーションとハッピーエンドを抜き、監督リドリー・スコットの意図に近づけた「ディレクターズ・カット/最終版」(92)の精度を高めたものだ。撮影や編集のミスによる矛盾の修正や、特殊効果ショットの一部変更ならびに修正、そして未公開シーンの挿入がデジタルベースでおこなわれている。


 これらの作業にあたり、35mmフィルムで撮影された本編パートのオリジナルネガを4Kで、そして65mmフィルムで撮られた特撮パートのオリジナルネガを8Kでスキャン。最終的に後者の8K要素は4Kへと変換され、この4Kデジタルデータが「ファイナル・カット版」のオリジナルフォーマットとなっている。今回のIMAX版は、これをIMAX DMRという特殊処理を経て同フォーマットに変換したものである。




 もとより『ブレードランナー』の撮影では、高い解像度を持つ65mフィルムを併用していることから、昨年おこなわれた『2001年宇宙の旅』(68)のIMAXデジタルシアターでの製作50周年を記念上映を対象として挙げずにはおれない。もっとも『ブレードランナー』の場合、65mmの使用は光学合成による画質の劣化を低減させるためで、スーパーシネラマという巨大湾曲スクリーンでの上映も前提としてあった『2001年宇宙の旅』とは主目的が異なる。


 ただどちらも、優れた未来的イメージの数々を、同じ高精細な撮影フォーマットで創造したという価値を共有しているのだ。なので禁欲的に鑑賞を拒む必要はないだろう。いざ、劇場へ!



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