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『スポーン』フィギュア・バブルが産んだ地獄のヒーロー、その歪んだ魅力とは

(c)Photofest / Getty Images

『スポーン』フィギュア・バブルが産んだ地獄のヒーロー、その歪んだ魅力とは

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長く険しい地獄からの道



 映画『スポーン』公開後の数年はマクファーレンにとってハードな日々であった。イメージ・コミックに賛同した仲間たちは主戦場をDCやマーベルなどの大手に移してしまったり、マクファーレン・トイズの中核だった造形師がライバル社に引き抜かれてしまうなど、栄華を極めた“マクファーレン・バブル”のような現象は徐々に終了していった。


 しかし、コミック「スポーン」は今もなお高い人気を保ち続けているし、マクファーレン・トイズも高いクオリティのフィギュアをリリースし続けている。バブルは弾けたかもしれないが、元々地肩の強いコンテンツを生み出しており、ファンが離れていくことは無かった。


 また、今でこそ映画『スポーン』は「失敗作」と受け止めてられているかもしれないが、興行的にはヒットと呼べる程度に観客を劇場へ呼ぶことは出来ていたし、アメコミ原作映画のメインの観客層は、アニメでアメコミに触れている子供ではなく、アメコミを読んでいる中高生以上であるということも実証もしてみせた。この結果は翌年の、同じタイプのアメコミ原作のホラー・アクション映画『ブレイド』(98)の、ある意味「テスト・ケース」にもなったであろう。



 『ブレイド』の成功は、サム・ライミの『スパイダーマン』(02)や、『Xメン』(00)へ繋がり、そしてMCUへも繋がっていった。つまり、映画『スポーン』が無ければ、今の形でのアメコミ映画の復興は無かったかもしれない。


 現在。マクファーレンはホラー/アクション映画の傑作を立て続けに生み出しているプロダクション「ブラム・ハウス」のジェイソン・ブラムをプロデューサーに迎え、『スポーン』のリメイク製作に入っている。主役のアル・シモンズ/スポーンには『ジャンゴ 繋がれざる者』(12)のジェイミー・フォックスが、そしてスポーンの理解者となる刑事のトウィッチにはジェレミー・レナーの出演が決まっている。そして、ジェイソン・ブラムがリメイクに際して出した条件は「マクファーレン自身が監督をすること」そして「R指定」だそうだ。


 コミック界、フィギュア界に革命をもたらした寵児が改めて映画界へ。しかもレイティングの頸木から解放された作品の監督として戻ってくるのだ。


 おそらく、最高に狂ったイカすフィギュアと共に。



文: 侍功夫

本業デザイナー、兼業映画ライター。日本でのインド映画高揚に尽力中。



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『スポーン ディレクターズカット』ブルーレイ ¥2,381+税

ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント

(c)  1997 New Line Productions, Inc. All rights reserved.


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