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『ディープ・インパクト』SFの域を超える感動の衝撃波が生まれた背景とは

(c)Photofest / Getty Images

『ディープ・インパクト』SFの域を超える感動の衝撃波が生まれた背景とは

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最後に魂を吹き込むのはキャストの力



 こうやって脚本上に散りばめられた「人間」たちに最終的な魂を吹き込むのは、キャストに託された最も大切な仕事だ。


 ILMが手掛けた視覚効果を軽く凌駕するほどの、このすべての世代にまたがった人間模様。何より魅力的なのは、本作にいわゆる”スーパーヒーロー”が一人もいない点である。


 イライジャ・ウッドやリリー・ソビエスキーら若手から、実力派のティア・レオーニ、それからヴァネッサ・レッドグレーブ、モーガン・フリーマンやロバート・デュバルといった重鎮に至るまで、観客にとって自分の生き写しともいうべき、等身大の「人間たち」がそこには息づいているのだ。



TM & COPYRIGHT (C)1998 BY DREAMWORKS L.L.C. and PARAMOUNT PICTURES and AMBLIN ENTERTAINMENT. ALL RIGHTS RESERVED.TM & Copyright (C) 2013 by DreamWorks LLC and Paramount Pictures and Amblin Entertainment. All Rights Reserved. Distributed by Paramount Home Entertainment Japan.


 これらが全て有機的に作用するとき、本作は絶望に向けてのカウントダウンではなく、あらゆる人々が精一杯に生を全うしようとする”人生の縮図”のようにさえ見えてくる。


 名物プロデューサーの執念から始まり、スピルバーグが関わり、二人の脚本家たちが心血を注ぎ、珠玉のキャストたちが役に魂を吹き込む。このバトンリレーの末に全貌をあらわにしたのは、そういった渾身のヒューマンドラマだった。


 こういった取り組みが見事に身を結んだからこそ、20年以上経った今も色褪せることのない秀作として、人々の胸を熱く震わせ続けるのではないだろうか。




文: 牛津厚信 USHIZU ATSUNOBU

1977年、長崎出身。3歳の頃、父親と『スーパーマンII』を観たのをきっかけに映画の魅力に取り憑かれる。明治大学を卒業後、映画放送専門チャンネル勤務を経て、映画ライターへ転身。現在、映画.com、EYESCREAM、リアルサウンド映画部などで執筆する他、マスコミ用プレスや劇場用プログラムへの寄稿も行っている。



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『ディープ・インパクト』

DVD発売中 1,429 円+税

発売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント

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※ 2020年9月の情報です。


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