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『プロメテウス』リドリー・スコット自らエイリアンの世界を復活させた理由と、ギーガーとの思い出

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『プロメテウス』リドリー・スコット自らエイリアンの世界を復活させた理由と、ギーガーとの思い出


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置き去りにしていたスペースジョッキーへの疑問



 「画家の中には、ただ単に描き始め、描き終えてひとつの作品を完成させる者もいる。またはスケッチから入る者もいる。映画も同じ。骨組みから基盤を作っていく場合、その後、作品が問いかけてくる疑問があらわになる。『エイリアン』(79)の場合が、そうだったんだ」


 リドリー・スコット監督に、『プロメテウス』(12)の製作のきっかけを聞いたとき、返ってきた第一声がこの言葉だった。


 1979年の1作目以来、1997年の4作目までシリーズが続いた『エイリアン』を、どのように継続させるべきか。2002年にリドリー・スコットとジェームズ・キャメロンの間で話し合いがもたれ、リドリーが監督、シガニー・ウィーバーのリプリーが復活することが決まりかけていた。しかし20世紀フォックスが『エイリアンVSプレデター』(04)のプロジェクトを進めていることが発覚し、キャメロンは『エイリアン』の本シリーズから脱退。


 当初は『パラダイス』というタイトルで進んでいた『エイリアン』の最新作で、リドリーが監督を任せようとしたのは、弟のトニー・スコットと設立した製作会社「RSA Films」に所属する、カール・リンシュだった。彼は当時、リドリーの娘、ジョーダンの交際相手であり、その後、娘婿となった存在。完全に“縁故”による抜擢でもあったが、フォックス側がこれを断固、反対。リドリーがメガホンをとることになる。



 リドリーにとって『エイリアン』で置き去りにした最大の疑問は「あの椅子に横たわる大きなやつ」。つまりスペースジョッキーの遺骸である。1979年の『エイリアン』を製作する際、スペースジョッキーを出すことについて、20世紀フォックスとリドリーは対立したという。半ば無理やり挿入したあの不気味なクリーチャーが、30年以上を経て新作のモチーフになったわけだ。


 「当初、スペースジョッキーについて、あれはいったい何なのか、質問を投げかけてくる人はいなかった。だから私は黙っていたんだ。しかしその裏には、われわれ人間が生物学の産物か、あるいは神とか高等な地球外生命体とかによって“作られた”存在なのか。そんな疑問を込めた存在であった。だから『プロメテウス』で疑問を解き明かすことにしたのさ」と、リドリーは説明した。


 その結果、『プロメテウス』は、紀元前40億年と思われる時代に、謎の創造主らしき者=エンジニアが現れるシーンで始まる。そこから時間は未来へと移り、2089年の古代遺跡の発見、2093年、宇宙探査船プロメテウス号が惑星に到着し、乗組員と恐るべき生命体の衝撃の戦いへと展開していく。



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