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『キャット・ピープル』ポール・シュレイダーが熱望した海外アーティストとのコラボレーション

(C) 1982 Universal City Studios, Inc. All Rights Reserved.

『キャット・ピープル』ポール・シュレイダーが熱望した海外アーティストとのコラボレーション

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ナスターシャ・キンスキーとの関係



 その後、ポール・シュレイダーは、ハリソン・フォード主演『モスキート・コースト』(86 ※脚本のみ)やマイケル・J・フォックス主演『愛と栄光の日々』(87)、M・スコセッシ監督『最後の誘惑』(88 脚本のみ)など、アメリカの知られざる一面や市井の人々、キリスト教のタブーなどを描き、ハリウッドメジャー作とは距離を置いた、独特の作家性でフォルモグラフィーを築いていく。


 また、映画への取り組み方もヨーロッパ風だったようで、昔のフランス映画でよくあったと言われる(?)監督と女優の色恋沙汰のように、ポール・シュレイダーは主演のナスターシャ・キンスキーと恋人関係にあったらしい。メイキングで「確かに僕は撮影中に彼女と恋に落ち、僕の人生は混乱した」と監督自ら白状しているぐらいだ。


(C) 1982 Universal City Studios, Inc. All Rights Reserved.


 フランシス・フォード・コッポラと親交のあったポール・シュレイダーが、『ワン・フロム・ザ・ハート』(82)の撮影現場に行った際に、ナスターシャ・キンスキーを見て一目惚れし、『キャット・ピープル』主演は彼女以外にありえないと訴えたのだった。しかし撮影終了後に別れた2人の関係にはヒビが入り、ナスターシャ・キンスキーは自分のヌードシーンの削除を要求、宣伝プロモーションには参加しなかった。さすがに編集を変えることはなかったが、以降、2人の関係が修復されることはなかったらしい。


 完成した作品は、わかりやすいホラー映画ではなく、エロティックで倒錯した愛を描いた内容のため、アメリカではヒットしなかったが、ヨーロッパでの評価は高かったようだ。当時のハリウッドはCG導入前夜だったため、フェルディナンドが手がけた立派なセットに加え、大ベテランのアルバート・ホイットロックによるマットペインティング、本物の動物を多用など、アナログな作りや独特のダークな世界観が特徴で、根強いファンを持つカルト作品になっている。


参考資料:

キャット・ピープル』ブルーレイ 音声解説/特典映像

私デザイン」(石岡瑛子・著 講談社)



文:江口航治

映像プロデューサー。広告を主軸に、メディアにこだわらず幅広く活動中。カンヌはじめ国内外広告賞多数受賞し、深田晃司監督『海を駆ける』(18)やSXSWへのVR出展など、様々な制作経験を経たプロデューサーならではの視点で寄稿してます。 



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作品情報を見る




『キャット・ピープル -HDリマスター版-』

Blu-ray発売中 価格:4,800円 (税抜)

発売元:ニューライン

販売元:ハピネット

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