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『キル・ビル Vol.1』タランティーノが愛したジャンル映画:カンフー映画編

(c)Photofest / Getty Images

『キル・ビル Vol.1』タランティーノが愛したジャンル映画:カンフー映画編

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神様・ブルース・リー



 「ブライド」が着ているバイク用レザースーツと、その下に着ている同じ黄色いカラーリングのジャージは『死亡遊戯』(78)でブルース・リーが着ていたトラック・スーツを模倣したものだ。また、ルーシー・リュー演じるオーレン石井の配下「クレイジー88」メンバーが付けるアイマスクは、テレビ・シリーズ「グリーン・ホーネット」でブルースが演じた「カトー」が付けていたものである。


 ブルースについては、今更言わずもがな、香港/中国のみならず全アジア、ひいては全世界で崇拝される「神」と言っても過言ではないだろう。


『グリーン・ホーネット』予告


 さて。まず、そもそも、ブルースがアメリカで人気を博した「グリーン・ホーネット」での役名「カトー」は、日本の名前「加藤」である。加えて「鬼警部アイアンサイド」にゲスト出演した際の役は「空手」の師範だ。つまり彼はアメリカで日本人役として人気を獲得してしまったのである。また、自分で主演するつもりで持ち込んだ『燃えよ!カンフー』は取り上げられ、デビッド・キャラダインの主演作となってしまう。


 そんな失意の中、『吼えろ!ドラゴン 起て!ジャガー』で、ジミーのおぼつかないキックを目にしたブルースは「ジミーの脚は立つためにしかない!」と憤ったとか。その怒りが、ブルースの帰郷と香港でのデビューを促したとも言われている。




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