2021.05.05
『ミッチェル家とマシンの反乱』あらすじ
主人公のケイティ・ミッチェルは、念願かなってカリフォルニアの映画学校に進学することが決まったが、父親のリックとは折り合いが悪い。家族の絆を守りたいリックが考えついたのは、一家そろってケイティを進学先まで送り届けるドライブ旅行に出発すること。やむなく車に乗り込むケイティだったが、そんな矢先、世界屈指のバーチャル・アシスタント、PALが人類への反乱を起こす。ロボットが空を飛び、人々が次々に捕らえられていく中、ミッチェル家はこの危機にどう立ち向かうのか？
Index
〈新しい〉アニメーション・エンターテイメント
第91回アカデミー賞で長編アニメ映画賞に輝いた『スパイダーマン：スパイダーバース』（18）の製作チームが、再び野心作を世に放った。Netflixオリジナル映画『ミッチェル家とマシンの反乱』（21）は、約1時間50分の本編（各国版吹き替えクレジット除く）を一瞬たりとも停滞することなく駆け抜ける、とある“変人一家”の冒険物語。『スパイダーバース』で炸裂したアニメーションの快感がさらにパワーアップして登場した。
主人公のケイティ・ミッチェルは、小さな頃から映画好きの、周囲から変人扱いされているティーンエイジャー。念願かなってカリフォルニアの映画学校に進学することが決まったが、父親のリックとは折り合いが悪い。自然を愛し、テクノロジーを嫌うリックは、ケイティを心配しながらも娘の作品は理解できずにいた。ケイティが我が家を離れる前夜も、二人はつい喧嘩をしてしまう。
家族の絆を守りたいリックが考えついたのは、一家そろってケイティを進学先まで送り届けるドライブ旅行に出発すること。やむなく車に乗り込むケイティだったが、そんな矢先、世界屈指のバーチャル・アシスタント、PALが人類への反乱を起こす。ロボットが空を飛び、人々が次々に捕らえられていく中、ミッチェル家はこの危機にどう立ち向かうのか？
『ミッチェル家とマシンの反乱』予告
開幕の瞬間から目をみはるスピード感、これでもかと盛り込まれたユーモア、そしてエモーショナルかつ緻密に構築されたストーリー。『スパイダーマン：スパイダーバース』や『レゴ ムービー』『21ジャンプストリート』シリーズで知られるフィル・ロード＆クリス・ミラーは、今回もプロデューサーとして類まれなる手腕を発揮した。監督・脚本は「怪奇ゾーン グラビティフォールズ」（12～16）のマイケル・リアンダ。さらに『スパイダーバース』のアニメーター陣が大勢参加し、新たなアニメーション表現に挑んでいる。
変人ばかりの家族4人が縦横無尽に活躍する『ミッチェル家とマシンの反乱』は、あらゆる〈新しさ〉が詰まっているアニメーション・エンターテイメントだ。本稿では、先鋭的かつ繊細に世界を切り取る視線に迫ってみることにしよう。
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