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『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』ジャスティン・リン監督復帰で始まるシリーズ最終章の幕開け!
2021.08.04
ドミニクの弟ジェイコブは最終章三部作の鍵を握る?
本作で新たに明かされるのは、父親が事故死したレース場にはドミニクだけでなく弟のジェイコブ(ジョン・シナ)もいたということ。そして父親の死の真相をめぐってドミニクとジェイコブは袂を分かち、それぞれが別々の道を歩むことになったことである。
ドミニクの弟ジェイコブについての詳細はネタバレになるのでここでは避けるが、今回はトレット一家の一大事ということで、前作でお休みしていたミアがチーム復帰を果たしている。演者であるポール・ウォーカーが亡くなったことで、ミアの夫ブライアンの不在をどう扱うかは本シリーズの課題になっているが、ジェイコブという新キャラのおかげで自然な形でミアだけを呼び戻すことが可能になった。
『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』 (c) 2021 Universal Studios. All Rights Reserved.
ひとつ気になるのが、劇中でサイファー(シャーリーズ・セロン)がジェイコブの顔相に触れて、北欧の血筋を引いていると指摘していること。これはラテンアメリカ系のトレットファミリーの中で、ジェイコブを演じるジョン・シナがフランス系カナダ人とイタリア系の両親から生まれていること(要するに似ていない)に向けた内輪ジョークなのか? それともトレット家が複雑に入り組んだ家系であることを示唆しているのか、はたまたドミニクとジェイコブの母親が同じではないというヒントなのだろうか?
いずれにせよ、トレット家に母親が不在であることは、以前からファンの間で取りざたされており、ジャスティン・リン監督も10作か11作目でトレット家の母親を登場させるプランに触れている。またバラエティ誌の取材でヴィン・ディーゼルは、冗談まじりに「母親の前にまず祖母を登場させないとな、配役はリタ・モレノがいいんじゃないか」と語っている。
『ウエスト・サイド物語』(61)でアカデミー助演女優賞を受賞するなど、ハリウッドでもラテン系スターの草分けとして活躍してきた大ベテランのモレノは「最高のアイデアだと思う、できれば黒のレザーを着て出演したいわね」とジョークで応じているが、「ワイスピ」は常にジョークを本当にしてしまう可能性を秘めているので、ぜひ実現させて欲しいところだ。