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『フェイス/オフ』極限まで感情を揺さぶる、ジョン・ウーの傑作アクション

(c)Photofest / Getty Images

『フェイス/オフ』極限まで感情を揺さぶる、ジョン・ウーの傑作アクション

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当初は奇抜なSF映画だった!?



 SFに興味のないウーは、当初は本作に乗り気ではなかったという。が、善と悪が入れ替わるという展開には心を動かされた。そこで彼は脚本のリライトに着手し、現代を舞台にした男と男の対決という物語に変換。オリジナルの脚本にはなかった、それぞれの家族の物語を加えて、ドラマをエモーショナルな方向へと持っていく。


 『プロークン・アロー』に続いてのウー作品への主演となるトラボルタがアーチャー役に。そしてトロイ役には、『リービング・ラスベガス』(95)でアカデミー主演男優賞に輝いた後、『ザ・ロック』(96)『コン・エアー』(97)とアクション大作への主演が続き、ノリにノッていたニコラス・ケイジ。彼は元々、ウー作品の大ファンで香港時代の作品もしっかりチェックしていた。ちなみに、冒頭でアーチャーの命を狙って銃を構えるトロイに口ひげがあるのは、ウーの香港時代の作品のひとつ『狼 男たちの挽歌・最終章』(89)のチョウ・ユンファを意識してのことだ。



『フェィス/オフ』(c)Photofest / Getty Images


 現在のデジタル技術であれば可能かもしれないが、トラボルタとケイジの顔を入れ替えることは不可能で、彼らは実質的にアーチャーとトロイのふた役を演じなければならなかった。そのため、トラボルタとケイジは撮影前に、2週間を共に過ごして、顔が入れ替わった後のアーチャー/トロイのジェスチャーを追求して、真似できることや真似すべきところを突き詰めていった。




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