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『DUNE/デューン 砂の惑星』新たなIMAX規格で生まれた傑作SF。巨大画面&フルフレームのIMAXで味わう醍醐味とは⁉︎
2021.10.14
『DUNE/デューン 砂の惑星』あらすじ
アトレイデス家の後継者、ポール。彼には“未来が視える”能力があった。宇宙帝国の皇帝からの命令で、その惑星を制する者が全宇宙を制すると言われる、過酷な“砂の惑星デューン”へと移住するが、それは罠だった…。そこで宇宙支配を狙う宿敵ハルコンネン家の壮絶な戦いが勃発!父を殺され、巨大なサンドワームが襲い来るその惑星で、全宇宙のために立ち上がる──。
エンターテインメントに大きな影を落とした新型コロナウイルス感染の拡大だが、事態の緩和によって集客型の興行に復調の兆しが見え、映画も洋画大作の公開が以前のように戻りつつある。『メッセージ』(16)『ブレードランナー 2049』(17)のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が手がけた新作『DUNE/デューン 砂の惑星』(以下『DUNE』)もそのうちの一本だ。
SF作家フランク・ハーバートによる大河エピック小説を映画化した本作は、その荘重な設定やストーリー規模に見合うIMAXデジタルシアターでの上映も併せておこなわれ、ビッグスクリーンによる途方もない視覚体験を我々に与えてくれる。
『DUNE/デューン 砂の惑星』予告
Index
- IMAX認定の新フォーマット「Filmed In IMAX」の先陣を切る!
- 『DUNE』で得られるIMAXの視覚的な効果とは
- 「大型イベントムービー」であることを意識した画作り
- 4Dや日本語吹き替え版も極上の体験をもたらす
IMAX認定の新フォーマット「Filmed In IMAX」の先陣を切る!
なにより『DUNE』は「Filmed In IMAX」という、新たなプログラムを活用したIMAX映画として嚆矢を放つ。同プログラムはIMAX社が認めたARRIやRED Digital Cinemaなど、ハイエンドなデジタルカメラで撮影した作品を、同社独自のポストプロダクションで仕上げ、IMAX作品として正式に認証するものだ。
これまでのIMAX映画は、IMAX 65mm/15パーフォレーションのフィルムシネマカメラか、65mm 5パーフォレーションのフィルムカメラよりもイメージサイズの大きいARRI ALEXA 65mm IMAXデジタルシネマカメラで撮影がおこなわれていることを条件としていた。また、その他の映画でIMAXシアターで上映される多くは、通常規格の映画をIMAXのリマスタリング技術で同フォーマットに変換し、IMAX作品として供給がなされてきた(IMAX DMR)。しかしエクスペリエンスな視覚体験を希求する客層の拡大と、IMAXカメラの現存台数が限られているといった事情をかんがみ、今回のようなプログラムが設定されたのである。
『DUNE/デューン 砂の惑星』©2020 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved
『DUNE』の撮影に用いられたカメラはARRI ALEXA LFで、同機は35mmフルサイズよりも少し大きいLF(ラージフォーマット)センサーを搭載。それをオープンゲート(センサー面全域のデータを収録するモード)にして得られる撮像は36.70×25.54mm、約4.5Kと広範囲にして高精細だ。これをIMAX専用の1.90:1のアスペクト比にフォーマットすれば、通常のワイドスクリーン2.39:1よりも最大約26%の映像情報を増したバージョンで観ることができる。さらにはフィルムIMAXと同じアスペクト比1.43:1にも調整が可能なので、一部のIMAXフルスクリーンでの上映に対応でき、その場合は約40%増の視覚体験が得られるという仕組みだ。フルスクリーン投影はこれまでクリストファー・ノーラン監督の『ダンケルク』(17)や『TENET テネット』(20)に代表される、IMAXフィルムシネマカメラで撮った作品に限定されがちだったものが、より広い範囲での供給が可能となったのである。