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ドキュメンタリー映画『BELUSHI ベルーシ』 とあわせて知っておきたい”もう一つの”ベルーシ伝説

Belushi © Passion Pictures (Films) Limited 2020. All Rights Reserved.

ドキュメンタリー映画『BELUSHI ベルーシ』 とあわせて知っておきたい”もう一つの”ベルーシ伝説

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日本の主要紙でも報じられたベルーシの死



 1982年3月5日にジョン・ベルーシは死んだ。ドラッグの過剰摂取によるショック死とのことである。当時に思いを馳せるにはどうすべきか。そう考えた私は、とりあえず近くの図書館で新聞縮小版を手に取ってみた。朝日、読売共に、6日の夕刊の片隅に訃報が記されている。そこに写真付きで添えられた短い解説にはベルーシの人生が凝縮されていた。


 朝日新聞には「ずんぐりしたからだつきと特異なマスク、破壊的なドタバタ式演技で人気を呼んだ」とか、「アメリカのテレビ番組「サタデーナイト・ライブ」で、サムライのかっこうをして日本人のパロディを演じ、話題となっていた」とある。



『BELUSHI ベルーシ』Belushi © Passion Pictures (Films) Limited 2020. All Rights Reserved.


 読売新聞には「パンチの利いた現代的なかわいた笑いを洗練されたスタイルで演じ、一躍スターダムにのし上がり、米国で最も人気のあるコメディアンの一人」。前日の夕刊には主演作『ネイバーズ』(81)の評論記事が掲載されたばかりだった。


 目を通しながら、私の心には不思議な気持ちが込み上げてきた。「笑い」と「死」。対極に見えつつも、実は人生の深淵において密接につながっているかもしれない二つの要素が、訃報のたった数行の中でせめぎあっている…。そう考えると、写真の中のベルーシが泣いてるようにも笑っているようにも見え、彼の生き様がよりミステリアスに感じられてならないのだった。





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