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『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』21世紀に受け継がれた強力な『猿の惑星』サーガ第1弾

(c)Photofest / Getty Images

『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』21世紀に受け継がれた強力な『猿の惑星』サーガ第1弾

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人間とサルの絆に端を発する、終わりの始まり



 舞台は現代のサンフランシスコ。製薬会社に勤務する学者ウィルはアルツハイマー病の治療薬の研究をしていたが、実験用の雌のサルが投薬によって凶暴化してしまったことにより、研究凍結の憂き目に合う。彼の父は認知症を患っており、ヘルパーも手を焼くような状態。そこでウィルは、雌ザルが遺した雄の子ザルを引き取り、自宅でさらに研究を続ける。やがてシーザーと名付けられた子ザルが、投薬による発達した知能を母から遺伝で受け継いでいたことが判明。ウィルが父にこの実験薬ALZ112を秘密裏に投与すると、父はかつての快活さを取り戻した。


 シーザーの怪我の治療で知り合った獣医キャロラインと恋に落ちるウィル。しかし、5年後、父の病が再発。さらにシーザーはそんなウィルの父を守ろうと、外に飛び出して隣人を傷つけてしまった。ウィルと父、キャロラインとともに家族のように暮らしてきたシーザーだったが、これにより引き離され、霊長類保護施設に送られることになる。



『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』(c)Photofest / Getty Images


 以上が前半のあらすじだが、人間と動物の絆に加え、親子、恋人同士の絆が絡み合い、ヒューマニズムが上手い具合に機能。ウィルだったら、シーザーだったら、感情的にこういう行動に出るだろう……ということが緻密にシミュレートされる。脚本家ジャッファが最初に見つけたニュースは、ウィルとシーザーの別れの部分に表われている。ちなみに実験薬に付けられた数字の“112”は、『猿の惑星』のランニングタイム=112分から来ている。


 しかし、人間は必ずしもヒューマニズムに基づいて行動しているわけではない。施設に送られたシーザーは施設の管理人ランドン親子の虐待に遭う。そんなシーザーの境遇に胸を痛めつつも、ウィルは父を助けようと、アップデートされた新薬ALZ113の研究を進め、動物実験により会社にもその効果が認められた。それが人類の破滅の引き金を引くことになるとも知らずに。




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