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『ジュラシック・パーク』が一新させた恐竜描写と、驚異のCG革命を振り返る

『ジュラシック・パーク』が一新させた恐竜描写と、驚異のCG革命を振り返る


『フック』がなければ『ジュラシック・パーク』は生まれなかった!?



 ところが皮肉なことに、この『フック』は『ジュラシック・パーク』の誕生に大きな役割を果たしている。もともとスピルバーグは『 オールウェイズ』(89)に次ぐ監督作として『ジュラシック・パーク』の企画を温めていた。しかし同作の度重なる脚本の推敲によって撮影が遅れ、その間に他者の企画として既存していた『フック』を請け負うことになったのだ。


 だが、そんなスピルバーグのイレギュラーな対応と撮影の延期が功を奏し、時間的な余裕を与えられたデニス・ミューレンとILMはCG恐竜の実現化へとこぎつけている。特にネックとして立ちはだっていた皮膚の質感については、一回転する人間の首をCGで作った『 永遠に美しく…』(92)を経たことで問題を解決できたのである。



(C)1993 Universal Studios and Amblin Entertainmant,Inc. All Rights Reserved 


 また『フック』で久々にワイドスクリーンに取り組んだスピルバーグは、恐竜と人間との大きさの対比を描くならワイドではなく、上下に広いビスタサイズが適していると、映像の方向性をより明確にすることができたのだ。こうしたアスペクト比による視覚的リアリティの追求は後の『 シンドラーのリスト』や『 プライベート・ライアン』(98)へと実を結んでいく。近年はスピルバーグ自身も作品の失敗を認めている(*)『フック』だが、同作の名誉回復につながるうんちくを、この場を借りて言及しておきたい。



出典(*)

https://screenrant.com/steven-spielberg-hook-no-confidence/


参考文献

CINEFEX INDUSTRIAL LIGHT & MAGIC / STAR WARS (トイズプレス刊)




文:尾崎一男(おざき・かずお)

映画評論家&ライター。主な執筆先は紙媒体に「フィギュア王」「チャンピオンRED」「映画秘宝」「熱風」、Webメディアに「映画.com」「ザ・シネマ」などがある。加えて劇場用パンフレットや映画ムック本、DVD&Blu-rayソフトのブックレットにも解説・論考を数多く寄稿。また“ドリー・尾崎”の名義でシネマ芸人ユニット[映画ガチンコ兄弟]を組み、TVやトークイベントにも出没。Twitter: @dolly_ozaki



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作品情報を見る





『ジュラシック・パーク』

4K ULTRA HD + Blu-rayセット:5,990円+税

Blu-ray:1,886円+税/DVD:1,429円+税

発売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント

※2018年7月の情報です。

 (C) 1993 Universal Studios and Amblin Entertainment, Inc. All Rights Reserved

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