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時を重ね存在意義を増す『トゥモロー・ワールド』式のリアルな未来

時を重ね存在意義を増す『トゥモロー・ワールド』式のリアルな未来


未来であり、過去でもあるロンドン・オリンピックをどう描いたか



 時が満ちた今だからこそハッとさせられるディテールとしてもう一つ、主人公セオが映画の後半で着ているトレーナーの存在がある。


 そこには「DON」というアルファベットと「2012」という数字。その上部には5つの炎が揺らめくロゴマークが見て取れる。それが意味するのはもちろんロンドン・オリンピックである。


 2012年のオリンピックがロンドンで開催されることは、2005年7月6日の最終投票で正式決定された(その翌日にロンドンで同時多発テロが起こった)。それからしばらくして本作の撮影がスタートしているので、作り手たちはこの近未来をめぐる最新ニュースをギリギリのタイミングで映画の中に盛り込んだこととなる。


 とはいえ、公開時の観客にとってオリンピックが「近未来」であったとしても、物語の舞台2027年の住人からすれば、それは15年前に起こった「過去」の出来事。この時間の経過を的確に表現すべく、布地は幾分色あせ、「LONDON」と縫いこまれていたはずの部分はすでに「LON」が剥がれ落ち、「DON」だけが残っている状態にデザインされた。こういった作り込み方ひとつを取っても、本作がいかに過去と現在と未来を一直線に捉えたものであったかが伺い知れるのである。



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