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『サンキュー、チャック』スティーヴン・キングが問う、人生の価値とは ※注!ネタバレ含みます

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『サンキュー、チャック』スティーヴン・キングが問う、人生の価値とは ※注!ネタバレ含みます

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※本記事は物語の結末に触れているため、映画未見の方はご注意ください。


『サンキュー、チャック』あらすじ

次々と起こる災害にすべてを破壊され、ついに世界は終わろうとしていた。ネットやSNSが繋がらなくなる中、街頭看板やラジオ放送に突如現れたのは、「チャールズ・クランツに感謝します。素晴らしい39年間に、ありがとう、チャック」という不可思議な広告。だが、カメラに向かって微笑む中年男性のチャックが何者なのか誰も知らない。果たして、世界は本当に終わるのか?チャールズ・クランツ、通称チャックとは何者なのか?なぜ、感謝されているのか?39年間の意味とは?謎が解き明かされた時、すべての悩める魂に語りかける、もう一つの物語が始まる。


Index


スティーヴン・キング作品、ヒューマンドラマの系譜



 『ジェラルドのゲーム』(17)、『ドクター・スリープ』(19)と、スティーヴン・キング作品の映画化企画を手がけてきた、映画監督マイク・フラナガン。その新作となる『サンキュー、チャック』(24)は、『スタンド・バイ・ミー』(86)や『ショーシャンクの空に』(94)といった、キング作品におけるヒューマンドラマの系譜を映画化した一作である。


 しかも、その2作品に並べても遜色のない傑作に仕上がっているのだから、驚きだ。ここでは、そんな本作『サンキュー、チャック』がどのような要素で構成されているのか、その作品の持ち得た可能性も含め、内容の核となる部分を解説していきたい。



『サンキュー、チャック』© 2024 DANCE ANYWAY, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.


 モダン・ホラーの帝王スティーヴン・キングが、その円熟味を披露した中編小説「チャックの数奇な人生」を原作とした本作。大きく目立った特徴は、その変則的な構成にある。映画は三章立ての構造をとっているのだが、物語はいきなり「第三章」から幕を開けるのだ。


 そこから第二章、第一章と、内容が時系列を遡っていく。この遡上していくような語り口によって、観客はまず、終末の光景が広がる謎めいた光景を突きつけられる。その後に提示される過去のエピソードを通じて、そこに描かれた意味を解き明かしていくことになる。この結末から起源へと逆行する趣向が、ミステリーとして機能するのである。




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