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『ヒトラーの毒味役』過酷な運命に巻き込まれた女性たちの、一口一口の戦い

©2025 Lumière & Co. / Tarantula / Tellfilm / Vision Distribution

『ヒトラーの毒味役』過酷な運命に巻き込まれた女性たちの、一口一口の戦い

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 第二次世界大戦の終結から81年。どれだけ歳月を重ねようともナチスドイツやヒトラーを扱った映画は一向になくならない。それはひとえに、かつての地獄のような時代を忘れまい、二度とあの社会状況に引き戻すまいとする、切実な想いからくるものだろうが、『ヒトラーの毒味役』のようにユダヤ人迫害やホロコーストとはやや違った、戦時下の知られざる秘話について語られた作品は珍しいかもしれない。


Index


女性たちが担わされた命がけの役割



 タイトルが端的に示すとおり、これは「毒味役」たちの物語である。


 舞台はドイツの首都ベルリンから700kmほど遠く離れた東プロイセンのパルチュ(現在のポーランド国内に位置する)。1943年、イギリス空軍による爆撃でもはや安全な場所ではなくなったベルリンを逃れ、主人公ローザは50時間かけて*出征中の夫の両親が暮らす田舎へとたどり着く。


 しかし到着して早々、家にナチスの親衛隊たちがやってきて、ローザをバスに乗せ何処かへ向かう。たどり着いた先は、数キロ圏内にある総統大本営「ヴォルフスシャンツェ(狼の巣)」。戦時中のヒトラーはベルリンとこの地を度々行き来していたのだ。



『ヒトラーの毒見役』©2025 Lumière & Co. / Tarantula / Tellfilm / Vision Distribution


 一室に集められたのは健康的な7人のドイツ人女性。ここで彼女たちは白いテーブルクロスが眩しい長机に着き、目の前に並べられた豪勢な料理を口にせよと促される。食糧不足が続く当時の状況からすると夢のような話だ。しかし、口にして1時間はそのまま待機しなければならず、トイレに駆け込むことも許されない。そこで明かされる事実。これらの食事はヒトラーに提供されるもので、毒が盛られていないかを確かめるために、まずは彼女たちが実験台のごとく毒味させられていたのだ・・・。


*:原作参照





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