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『エレノアってグレイト。』スカーレット・ヨハンソンが温もりと凛とした魅力たっぷりに紡ぐ、長編監督デビュー作

(C)2025 ELEANOR INVISIBLE FILM, LLC AND TRISTAR PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

『エレノアってグレイト。』スカーレット・ヨハンソンが温もりと凛とした魅力たっぷりに紡ぐ、長編監督デビュー作

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※本記事は物語の結末に触れているため、映画未見の方はご注意ください。



 『ゴーストワールド』(01)や『ロスト・イン・トランスレーション』(03)といった記憶に深く残るインディペンデント系作品から『アイアンマン2』(10)で参戦したマーベル映画に至るまで、自分の殻を打ち破る役柄と共に人生を切り開いてきたスカーレット・ヨハンソン。彼女が『エレノアってグレイト。』(25)で初めて踏み出す長編映画監督としての一歩は、もうずっと前から覚悟ができていたかのように、足取りが確かで揺らぎがない。


 聞くところによると、出演作『モンタナの風に抱かれて』(98)でロバート・レッドフォードの仕事ぶりを目の当たりにした頃から、彼女の中で「いつか監督になりたい」という気持ちが芽生えていたとか(*1)。レッドフォードの演出がいつもそうだったように、ヨハンソンの長編デビュー作は俳優への愛情と共感にあふれ、なおかつ作り手としての誠実さに溢れた作品となった。これは機会あれば多くの方にぜひ触れてほしい一作だ。



『エレノアってグレイト。』(C)2025 ELEANOR INVISIBLE FILM, LLC AND TRISTAR PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.


Index


90代のヒロインが迎える新生活



 物語は、陽光の眩しいフロリダで幕を開ける。夫に先立たれた後、同年代の親友ベッシーと支え合いながら暮らす90代のエレノア。その生活は笑顔が絶えず、二人は誰にも束縛されることなく、自由を満喫して暮らしている。しかしある日、ベッシーが突如息を引き取り、ひとりぼっちになったエレノアは、娘と孫が暮らすニューヨークへ引っ越すことに。


 友人作りの一環でまず訪れたのは、ユダヤ人コミュニティセンター。しばらく様子を窺っていると、さっそく声をかけられ、内部にある一室へ。そこでハッと気が付く。彼女は、ホロコーストの生存者たちが自らの経験を語り合う会に着席していたのだ。


 発言を促されたエレノアは、何を思ったのか、自分がかつてポーランド生まれのベッシーから聞いた体験談を、つい自分のことのように語ってしまう。その話にいたく感動を覚えた若きジャーナリスト志望の学生ニーナは、ぜひ改めてインタビューさせてほしいと彼女に願い出るのだが…。





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