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挑戦、記録、そして続編へ。果てなき『アバター』の旅を俯瞰する

(C)2013 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

挑戦、記録、そして続編へ。果てなき『アバター』の旅を俯瞰する

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続編では「メガネなし3D鑑賞」が実現?



 『アバター』はシリーズ化されて全5部作となる構想がある。『Avatar 2』と仮称されている第2作は、当初2014年公開と発表されたが、公開日が繰り返し延期されてきた。配給権を持つ20世紀フォックスが今年3月にディズニーから買収されたことも影響し、今年5月、新たな公開予定日が2021年12月17日に設定された。以降、第3作が2023年12月22日、第4作が2025年12月19日、第5作が2027年12月17日にそれぞれ公開される予定だ。


 第2作と第3作の撮影は2017年夏に始まっており、現在も継続中のようだ。ジェイク役のサム・ワーシントンとネイティリ役のゾーイ・サルダナをはじめ、ジョヴァンニ・リビシ、シガニー・ウィーバー、スティーヴン・ラングも続投となる(本作を鑑賞済みの人なら、どんな配役になるのだろう、と気になる俳優も含まれるはず)。



『アバター』(C)2013 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.


 主な新キャストには、先住民の役でケイト・ウィンスレット、女性研究者の役でミシェル・ヨー、具体的な配役は不明ながらヴィン・ディーゼルの名も挙がっている。


 第2作の技術面における主要な挑戦は、水中のシーンでのパフォーマンス・キャプチャー撮影だという。ウィンスレットは素潜りが得意なロナルという役を演じるといい、キーパーソンになるのは確実だ。


 キャメロンとソニーのコラボレーションも続いている。キャメロンの映画制作会社ライトストーム・エンターテインメントは2018年6月、『アバター』の続編にソニーの新しいシネマカメラ「VENICE」を採用すると発表(ソニーのプレスリリース)。VENICEもまた、フュージョン・システムに採用されたCineAltaブランドのラインナップに含まれる。キャメロンは、VENICEが「暗い部分は豊かで深く、まるでベルベットのように柔らかく、ハイライトは驚くほど明るかった」とコメントを寄せた。


(なお、YouTubeで"Sony VENICE"などのキーワードで検索すると、VENICEカメラで撮影されたショートフィルムやデモ動画が最高画質4K解像度のものを含め多数ヒットする。水面の表情が繊細に美しく映っているのは「Sony | CineAlta VENICE | "Venice: La Serenissima」や「Sony Venice in the Gower」など。映像マニアならきっと大画面の環境でチェックして、『アバター』続編の水辺および水中シーンへの期待を大いに膨らませるはずだ)


 さらに興味深い情報として、キャメロンが続編で3Dメガネなしの3D観賞を可能にする上映技術の実現を目指すという報道もある。第2作でそれを導入するのか、あるいは3作目以降になるのか、また具体的にどんな規格を採用するのかは明らかになっていないが、もし実現したら、再びキャメロンが映画史におけるエポックメイキングな偉業を達成するのは間違いないだろう。



【参考】

1. 『アバター エクステンデッド・エディション』Blu-ray版 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

2.『ジェームズ・キャメロン 世界の終わりから未来を見つめる男』レベッカ・キーガン著 吉田俊太郎・訳 フィルムアート社




文: 高森郁哉(たかもり いくや)

フリーランスのライター、英日翻訳者。主にウェブ媒体で映画評やコラムの寄稿、ニュース記事の翻訳を行う。訳書に『「スター・ウォーズ」を科学する―徹底検証! フォースの正体から銀河間旅行まで』(マーク・ブレイク&ジョン・チェイス著、化学同人刊)ほか。



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20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン

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