1. CINEMORE(シネモア)
  2. 映画
  3. アバター
  4. 『アバター:ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター』アクションが物語を牽引する、ジェームズ・キャメロンの真髄
『アバター:ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター』アクションが物語を牽引する、ジェームズ・キャメロンの真髄

(C) 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

『アバター:ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター』アクションが物語を牽引する、ジェームズ・キャメロンの真髄

PAGES


『アバター:ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター』あらすじ

22世紀、人類は地球から遠く離れたパンドラで<アバター計画>に着手していた。この星の先住民ナヴィと人間のDNAを組み合わせた肉体<アバター>を創ることで、有毒な大気の問題をクリアし、莫大な利益をもたらす鉱物を採掘しようというのだ。この計画に参加した元兵士ジェイクは車椅子の身だったが、<アバター>を得て体の自由を取り戻す。パンドラの地に降り立ち、ナヴィの族長の娘ネイティリと恋に落ちるジェイク。しかし彼はパンドラの生命を脅かす任務に疑問を抱き、この星の運命を決する選択を強いられていく……。


Index


3D映画の現実を打開する



 ジェームズ・キャメロン監督の『アバター』(09)の続編、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(22)がいよいよ12月に公開される。前作から実に13年が経過しており、本当に作られているのか、いつ上映されるのかと訝しく思った時期もあったが、今年その全貌が明らかになる。この続編の公開に先立ち、前作『アバター』が『アバター:ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター』としてリバイバル上映され、好評につき当初2週間限定公開の予定が上映延長となった。


 キャメロン自ら手掛けたというこのリマスターは、4K、9.1サウンド、HFR(ハイフレームレート)、HDR(ハイダイナミックレンジ)が施され、3D映像も進化したという触れ込み。やたら難しい用語が並んでいるが、要は映像クオリティがかなりアップデートされたというわけだ。キャメロン大ファンの筆者などは「これは必見!」と興奮気味に映画館へ駆けつけるのだが、果たして一般の観客は「3D」や「リマスター」という言葉に今更興味を引かれるのだろうかという懸念もあった。



『アバター:ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター』(C) 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.


 『アバター』は2022年の現在でも世界興行収入第1位の輝かしい成績を誇っており、公開当時の日本でも約156億円の興行収入をあげ大ヒットを記録した。この『アバター』によって3D映画の時代が本格的に到来し、3D作品をより堪能できるIMAXの導入がこれまで着々と進んできた。加えてドルビーシネマ対応の映画館も増えた。しかし近年では3D映画の上映自体は実は減少傾向にある。ともすれば「3D映画は好きではない」との意見もしばしば耳にするくらいだ。そんな状況下での3Dリマスター上映だったが、蓋を開けてみると「アバター」「3D体験」の絶賛の声がSNSに溢れ、上映延長も決まった。3D上映が減少している状況を、3D映画上映の礎を作った『アバター』自身が打開したのである。


 『アバター』の何が人々を惹きつけたのか?3Dや映像技術はもちろんだが、やはりそこにはキャメロンのストーリーテラーとしての圧倒的な実力が関係しているのではないか。今回のリマスターを観て確信したのはまさにその部分だった。




PAGES

この記事をシェア

メールマガジン登録
counter
  1. CINEMORE(シネモア)
  2. 映画
  3. アバター
  4. 『アバター:ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター』アクションが物語を牽引する、ジェームズ・キャメロンの真髄