ティモシー・シャラメ出演のオススメ映画(2019)
7.『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』(19) 監督:ウディ・アレン 95分
監督はウディ・アレン、共演者はエル・ファニングやセレーナ・ゴメス、ジュード・ロウと最高のメンバーが揃いながらも、「MeToo」問題の煽りを受けて長らく公開が見合わされていた一作。日本では、今夏の公開が決まっている。
ニューヨークにやってきた若いカップルが、別行動をとるうちに個性的な面々に翻弄される。恋のから騒ぎを軽妙に描く、アレン監督らしい洒脱なセリフとモダンな風景描写が効いた一作。
シャラメは、どこか情けなさが漂う“アレンテイスト”全開の主人公をユーモラスに演じており、これまでの作品に比べ、少し大人な雰囲気にも注目だ。
8.『キング』(19) 監督:デヴィッド・ミショッド 140分
シャラメが、骨太な歴史劇に挑戦。ウィリアム・シェイクスピアの戯曲を題材としたNetflixオリジナル映画。
自由奔放だった王位継承者が、若くして「ヘンリー5世」として即位することに。壮絶な運命を受け入れて、心身共に“王の器”になっていくさまを、迫力の合戦シーンと共に描く。戦の中で「平和」の維持のために「狂気」を備えていくなど、シャラメ演じるヘンリー5世が“覚醒”していく姿は圧巻。
ジョエル・エドガートン、ロバート・パティンソン、ベン・メンデルソーン、ショーン・ハリス、リリー=ローズ・デップと実力派が集結。『アニマル・キングダム』(10)で衝撃的な長編デビューを果たしたデヴィッド・ミショッドが監督を務める。
9.『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(19) 監督:グレタ・ガーウィグ 135分
『レディ・バード』のガーウィグ監督、シアーシャ・ローナンと再び組んだ文芸ドラマ。名著『若草物語』を題材に、「女性の自立」など現代の感性をふんだんに取り入れて軽やかにアレンジしている。
1860年代のアメリカで、父と離れて暮らす4姉妹と母の運命を、温かなまなざしで見つめる。姉妹を演じるのは、長女をエマ・ワトソン、次女をローナン、三女をテレビドラマ『KIZU 傷』でエイミー・アダムス演じる主人公の妹を演じ、鮮烈な印象を残したエリザ・スカンレン、四女を『ミッドサマー』(19)のフローレンス・ピュー。さらに母をローラ・ダーン、叔母をメリル・ストリープが演じている。
シャラメの配役は、次女に想いを寄せつつもなかなか成就できない御曹司。4姉妹をいつも見守る良き友人を、愛嬌たっぷりに魅せる。次女に対して切々と愛を訴えるシーンでは、ぐっと真剣なまなざしで観る者の涙を誘う。
日本公開は、年内予定。