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【CINEMORE ACADEMY Vol.6】音楽編 映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』の作り方

【CINEMORE ACADEMY Vol.6】音楽編 映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』の作り方

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音楽に対するフィードバックは、自分から取りに行く



Q:監督以外からも、音楽に対するフィードバックは来るかと思うんですが、大間々さんはご自身からもらいに行く感じだったのでしょうか。


大間々:そうですね。前田さんにも「こういう感じはどう?」とか「ここはこうしてもいいんじゃないか」ってことも伺いましたし、古川さんともご飯に行って、色々お聞きしました。みんなで集まって「音楽どうしようか」とめちゃくちゃ詰めて話すというよりは、それぞれの人間関係の中で、みんなが話してくれて、それを僕が持ち帰って反映するっていう感じでした。


藤井:セミオールとか、オールラッシュにも大間々さんが毎回来てくれて、終わった後に前田さんたちと一緒にご飯を食べながら、「ここはこうだよね」とか、作品に込めた想い、根幹の部分を話し合っていたことが印象に残っています。


そういう姿を見ると、人間性がわかりますよね。大間々さんは人の意見も聞いてくださるし、アイデアも出してくれる人。信頼関係があるから、いい音楽ができるんだなと思いましたね。




Q:意見を音に反映させるのって、専門外だとなかなか分からない感覚なのですが……。


大間々:今回でいうと、監督が挙げる「気になった部分」をまずメモってて、それが結構具体的だったんですよね。「1テンポ遅らせたい」とか「頭の音が強すぎる」とか、やりたいことが明確なので、全然迷わなかったです。


藤井:でも、僕は音楽のプロじゃないから、大間々さんに戻すときに、なんて言えばいいかわからない(苦笑)。「なんかもっと下げたい、下げるって言っても、音数を減らせってことではなくてですね……」みたいな、そういう抽象的な指示しかできなくて、大間々さんを何回も困らせました。


大間々:いやいや、何もすり減りはしませんでしたよ、僕が足りてないところ――台本で読み込めてないところを、監督と話すと知ることができるんです。僕にとってはめちゃくちゃ経験値になりました。


今まで、あまり生産的じゃないリテイクも色々経験しましたが、藤井監督の戻しは全く違う。監督の中にはっきりある「もっと表現したい」が何かを見つけるまでは、宝探しみたいで楽しかったです。



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