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『ロード・オブ・カオス』ジョナス・アカーランド監督 若者たちの関係性を描くことで音楽史上最も凶悪な事件の真実に迫る【Director’s Interview Vol.110】

(c) 2018 Fox Vice Films Holdings, LLC and VICE Media LLC

『ロード・オブ・カオス』ジョナス・アカーランド監督 若者たちの関係性を描くことで音楽史上最も凶悪な事件の真実に迫る【Director’s Interview Vol.110】

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役から抜け出せなくなったロリー・カルキン



本作の主役ユーロニモスを演じたのは、ロリー・カルキン。あのマコーレー・カルキンの弟だ。彼はブラックメタルのことを知らなかったが、1年に及ぶ役作りを経て撮影に臨んだという。


Q:主演のロリー・カルキンは、その雰囲気も含め、見事にはまっていたと思います。彼はブラックメタルの若き創始者になりきるため、どんなアプローチをしたのでしょうか。


アカーランド:本作はノルウェーを舞台にしていますが、早い段階で台詞はノルウェー語ではなく、英語でやることを決めており、英語話者の俳優を探していました。


ローリー・カルキンのことは前から知っていて気になっていたので、最初に声をかけました。彼は台本を読んで、気に入ってくれて、すぐに「ユーロニモスをやりたい」と言ってくれたんです。


そこから彼はブラックメタルに関する本を読んだり、YouTubeで何時間もブラックメタルバンドの演奏 を見たりして、ユーロニモスになりきるための努力をしました。私もロングヘアのウィッグとギターを彼に渡して、長髪でギターを弾く難しさや、感覚をいち早くつかんでもらうようにしました。およそ1年間、そんな準備をしていたので、普段の映画の役作りよりも、すごく時間をかけたと思います。


   『ロード・オブ・カオス』(c) 2018 Fox Vice Films Holdings, LLC and VICE Media LLC 


そのせいか撮影が終わった時、彼は役になりきり自分のキャラクターを心底気に入っていたので、なかなかユーロニモスから抜け出すことが難しかったんです。なにしろ彼は、撮影が終わってから、 T シャツやジャケットといった撮影用の衣装を持って帰ってしまおうとしたぐらいですから(笑)


そうなってしまったのは、実はロリーだけでなく、デッドやヴァーグといった、主要なキャラクターを演じた他の俳優たち(ジャック・キルマー/エモリ-・コーエン)も同様でした。彼らも自分のキャラクターを本当に気に入って演じてくれましたね。





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