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『BLUE/ブルー』吉田恵輔監督 自らのボクサー体験から生み出した、生々しくも美しいボクシング映画の内幕【Director’s Interview Vol.117】

『BLUE/ブルー』吉田恵輔監督 自らのボクサー体験から生み出した、生々しくも美しいボクシング映画の内幕【Director’s Interview Vol.117】

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監督が設計したボクシングの「殺陣」



Q:エンドロールで吉田監督の肩書が「監督・脚本・殺陣指導」となっていましたが、そんな肩書は初めてみました。ボクシングシーンの動きは監督が全部設計されたんですか?


吉田:自分で「殺陣」を決めて、そこからプロの選手と2人で実際にやってみせました。さらに、その動きをカメラマンとスマホで撮影してビデオコンテも作りました。撮影するのは試合6回、スパーリング6回っていうのを決めて、殺陣の表を作って役者に渡して、これを練習してくださいと。


あと、後楽園ホールのリングは、練習で使ったリングより2メートル広い。だから、その場で即興の殺陣もつけましたね。「ちょっとグローブ貸して」って俺がつけて、ボクシングのアドバイザーと2人でリングにあがって、その場で動いて役者に見せました。「わかった?今の動きね」って。ただ、そうすると、俺が好きな動きばっかりになっちゃうんですけどね(笑)。俺がいつもやる攻撃パターンばっかりだよ、って。

 

©2021『BLUE/ブルー』製作委員会


Q:撮影中でも本当にパンチが当たってるように見えました。


吉田:当たってるけど、あんなの当たったうちに入らない。俺らボクサー経験者に言わせれば、鼻がへし折れるまでは、当たったうちに入らない。


Q:撮影なんですから、鼻が折れたらまずいですよ!





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