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『ラストナイト・イン・ソーホー』エドガー・ライト監督 オマージュは意識しない、好きだから自然と出てくるんだ【Director’s Interview Vol.169】

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『ラストナイト・イン・ソーホー』エドガー・ライト監督 オマージュは意識しない、好きだから自然と出てくるんだ【Director’s Interview Vol.169】

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CGの方がお金がかかる(笑)



Q:エロイーズが通りを渡って、(夢の中で)初めて「カフェ・ド・パリ」に足を踏み入れるシーンは圧巻でした。通りでの撮影はほぼCGを使っていないロケとのことでしたが、撮影は大変だったのではないでしょうか?また、CGを使用しなかった理由(こだわり)についても教えてください。

 

ライト:CGでやる方がお金が掛かっちゃうからだよ(笑)。でも結局、最終的にはめちゃめちゃお金がかかったけどね(笑)。エロイーズが通りを渡るシーンは、車やバス、エキストラの格好含めて、全部当時のものを用意した。映画館も装飾して65年当時のものに作り変えたんだ。もちろん画面の奥に見えるピカデリー・サーカスなんかは、CGで塗り替えているよ。リアルとCGの良いとこを組み合わせたと言えるね。



『ラストナイト・イン・ソーホー』© 2021 Focus Features LLC and Perfect Universe Investment Inc. All Rights Reserved.


でも、やっぱりリアルな場所で撮影する方が自然だし、役者にとってもやりやすいよね。トーマシンやアニャたちは、60年代の車やバスなどが普通にそこにあるものとして演技ができたからね。より没入できるし、そこに触れられる“そのもの”があるのは、やっぱり強いよね。




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監督・脚本・製作:エドガー・ライト

1974年4月18日生まれ、イングランド・ドーセット出身。少年時代から友人と共にSUPER 8カメラで映画を撮り始め、20歳のとき、予算ゼロの西部劇『A Fistful of Fingers』(95)を制作、限定ながら劇場公開もされた。同作をきっかけにTVの世界に入り、シットコム「Spaced(原題)」(99~01)を演出。盟友サイモン・ペッグ&ニック・フロスト、ライト監督作品の全てでプロデュースを担当するニラ・パークとのコラボレーションは同番組から始まった。2004年の『ショーン・オブ・ザ・デッド』を皮切りに『ホットファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』(07)、『ワールズ・エンド/酔っぱらいが世界を救う!』(13)の“スリー・フレイヴァーズ・コルネット”3部作を発表。2010年には『スコット・ピルグリムVS.邪悪な元カレ軍団』を監督した。その他、スティーヴン・スピルバーグ&ピーター・ジャクソン共同監督の『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』(11)に脚本として参加、クエンティン・タランティーノ&ロバート・ロドリゲス監督の『グラインドハウス』(07)内フェイク予告編『Don't』も手掛けている。ジョー・コーニッシュ監督の『アタック・ザ・ブロック』(11)やベン・ウィートリー監督の『サイトシアーズ~殺人者のための英国観光ガイド~』(12)ではプロデューサーを務めた。2017年の『ベイビー・ドライバー』は全世界で2億200万ドル以上の興収を上げ、アカデミー賞3部門にノミネート、英国アカデミー賞(BAFTA)2部門にノミネートし、編集賞を受賞している。2018年、ニラ・パーク、ジョー・コーニッシュ、レイチェル・プリオールと共に、コンプリート・フィクション・ピクチャーズを設立。LAのニュー・ビバリー・シネマ、トロントのブロア・シネマ、ロンドンのBFIサウスバンク、プリンス・チャールズ・シネマなどの上映プログラムも手掛けている。キャリア初のドキュメンタリー作品『The Sparks Brothers(原題)』(21)が待機中。 次回作は『バトルランナー』(87)をリメイクする『The Running Man(原題)』。



取材・文:香田史生

CINEMOREの編集部員兼ライター。映画のめざめは『グーニーズ』と『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』。最近のお気に入りは、黒澤明や小津安二郎など4Kデジタルリマスターのクラシック作品。





『ラストナイト・イン・ソーホー』

12月10日(金)ロードショー

配給:パルコ ユニバーサル映画

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