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『牛久』トーマス・アッシュ監督 日本人の「病」をえぐり出す驚愕のドキュメンタリー【Director’s Interview Vol. 186】

©Thomas Ash 2021

『牛久』トーマス・アッシュ監督 日本人の「病」をえぐり出す驚愕のドキュメンタリー【Director’s Interview Vol. 186】

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日本に暮らす一人の人間として記録する



Q:トーマス監督はアメリカのご出身ですが、20年以上にわたって日本を拠点に、ドキュメンタリーを制作しています。日本を拠点にした理由はなんですか。


トーマス:私は自分が外国人だという意識がそんなになくて、皆さんと一緒に暮らして、自分のまわりにあるものをただ記録する、という感覚なんです。「外国から撮りに来た」とか「第三者としての目線」とか、そんな意識は全くありません。


私が2013年に制作した『A2-B-C』を公開したとき、「日本在住アメリカ人監督 イアン・トーマス・アッシュがカメラにおさめたフクシマ」というキャッチフレーズでしたけど、私はトーマスという一個人であり、私が感じたことを記録しているだけなのに、と違和感を覚えました。


Q:アメリカ出身だとかは関係ない、日本に暮らす一人の人間として記録し、表現しているということですね。


トーマス:一つだけ言いたいのは、私が原発や入管といった題材を扱うのは、日本を悪く見せようと思っているのではなく、日本が大好きだからこそなんです。「好きだからこそ、こういう問題もちゃんと見た方がいいんじゃないの?」という意味でやっているんです。むしろ日本を愛しているからこそなんだ、ということは感じていただきたいです。





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