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MEGUMIがBABEL LABELにプロデューサーとして参加。国内映像業界への危機感と打開策【Director’s Interview Vol. 286】

MEGUMIがBABEL LABELにプロデューサーとして参加。国内映像業界への危機感と打開策【Director’s Interview Vol. 286】

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周囲から否定されるのは、前例のない挑戦をしている証



Q:日本はまだまだ肩書きで判断する傾向が強いように感じますが、MEGUMIさんがプロデュース業含めた多岐にわたる活動を行っていくなかで、壁を感じる瞬間はありましたか?


MEGUMI:毎回叩かれますね。そもそも私自身ベースがマルチ気質といいますか、バラエティ番組もやってグラビアもやり、本も書いてというタイプですが、日本では一つのことを極める職人気質を美徳とするところがありますから。


昔から「またそんなことやるの」と友だちだろうが家族だろうが知らない人だろうがとにかく反対・否定をされ続けていて、連続ドラマのプロデュースに関しても当初は「何からやってるの?」という否定めいたクエスチョンしかありませんでした。オンエアされて初めて「こういうことをやっているんだ」と思ってもらえたところがあります。わからないことを警戒する・怖がるというのも日本人の特徴なのかなと思います。


でも、藤井さんも全部やっていますしね。ああいった人は触れ合えば「すごい、頑張ってるな」と思うけど、傍から見ると「なんか色々やってるよね」と言われてしまうんですよね。ただ、イチロー選手も海外挑戦をする際に周囲から否定されたと聞いて「イチローでさえそう言われたのならしょうがない。否定されるということは、誰もやっていないことなんだ」と自己暗示をかけて進むようにしています。


Q:個人的に、そうした見る側の“意識”も、今後変えていかねばならない部分と感じます。一丸となってエンタメを衰退させないために働きかけるためにも。


MEGUMI:「こういうタイプの人がいてもいいじゃん」となってほしいですよね。多様性という言葉がありますが、気持ちはまだまだ追い付いていないと感じます。人って3年くらい活動を続けると見え方が変わるのでもう少し時間がかかるかなとは思っていますが、でも気づいちゃった以上やるしかないですから。


Q:そういったお話は、藤井さんともされているのでしょうか。


MEGUMI:そうですね。藤井さんは酔っぱらっていたから覚えていないかもしれませんが(笑)、危機感があるからこそ監督業だけでなくプロデュースや育成も行っているのでしょうし、私を誘ってくれたのだと思います。藤井さんは将来のビジョンがとても明確ですし、彼のビジネス的な目線に、心の底から共鳴しています。


Q:映像のプロデュース業を始めて、俳優としての現場の居方に変化は起こりましたか?


MEGUMI:「何待ち?」とか思わないようになりました(笑)。これまでは現場でいま何が起こっているかわからないまま楽屋で待っているときもありましたが、色々あることを理解しましたね。急に風邪を引いちゃった人が出たとかお金がどうとかで急遽スケジュールを考え直さないといけなくなったり、本当に変更の連続ですから。精一杯やっている人を追い詰めてはいけないと感じ、「何待ち?」と言わないと腹に決めました。


あとは「本が遅い」も……。脚本にも役者に渡せるようになるまで、本当に色々ありますから。


Q:そうした部署間の相互理解が進むと、現場全体の風通しが良くなりますよね。


MEGUMI:共演者の方が「何待ち?」状態になっているときにフォローするようになりました。「色々あるからとりあえずお菓子食べよう?」って(笑)。




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