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『エクス・マキナ』インディーズ映画の可能性をアップデートした、アカデミー視覚効果賞受賞の新しいSF映画

(c)Photofest / Getty Images

『エクス・マキナ』インディーズ映画の可能性をアップデートした、アカデミー視覚効果賞受賞の新しいSF映画

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視覚効果賞受賞作品で歴代最低の製作費



 2015年にイギリスで製作された『エクス・マキナ』は、翌年の第88回アカデミー賞において視覚効果賞を受賞。脚本賞は残念ながらノミネートにとどまったが、本作出演のアリシア・ヴィキャンデルが『リリーのすべて』(15)で助演女優賞を受賞したこともあり、小ぶりな作品ながら強い存在感を放つ結果となった。


わかりやすいデータがある。視覚効果賞ノミネートは以下の5作品であった。


スターウォーズ/フォースの覚醒』:$245,000,000(約268億円)

マッドマックス 怒りのデスロード』:$150,000,000(約164億円) 

レヴェナント:蘇りし者』:$135,000,000(約147億円) 

オデッセイ』:$108,000,000(約118億円)    

『エクス・マキナ』:$15,000,000(約16億円) 


 お気づきだろうか。これは製作費順に並べたリストだが、錚々たるタイトルが並ぶ中、最後に位置する本作の「桁」が違うのだ。しかも部門史上、受賞作品としては歴代最低の製作費だったという(参考までに触れておくと、日本映画の『シン・ゴジラ』(16)の製作費は、約15億円と言われている)。欧米映画業界におけるインディーズ予算規模での視覚効果賞獲得は、まぎれもなく快挙である。



 というのも、CGに代表されるVFX(特殊効果)というものは、通常、大勢のスタッフが稼働せざるを得ないため、当然コストもかさみやすい領域である。以前に比べればCGソフトなど環境整備にかかるコストは若干下がってきているとはいえ、人件費は最も調整が難しい。クオリティを上げたくて長い時間が欲しいが、そうすると人件費が高くなる。


 VFXチーム代表のアンドリュー・ホワイトハーストが「視覚効果は他の部門よりもチームワークが必要な作業なので、これはみんなの功績だ」と授賞式で述べたコメントが印象深い。制作過程を調べると、CGチームの中だけではなく、制作部門を超えた連携が質を生み出し、低予算という制約を感じさせない、素晴らしい作品を生み出したことがわかってきた。



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