2020.04.24
『フィフス・エレメント』あらすじ
2214年の今、宇宙の彼方から巨大なエネルギー体が地球に接近しつつあった。地球存亡のカギを握る生命体モンドシャワン星人の少女は、コーベン・ダラスの運転するタクシーに拾われる。コーベンは勢いから警官隊から逃げ、少女の言葉を唯一理解できるコーネリアス神父の元へ届ける。かつて特殊部隊の精鋭でもあったコーベンは評議会からの任務を受けて少女をフロストン・パラダイスまで連れていく事になるが……。
Index
- 風雲児リュック・ベッソン、崖っぷちの戦い
- 最初に想定されていたキャスティングとは?
- ピンチを救った、ブルース・ウィリス
- 監督業のすぐ後のオールドマンは放心状態に・・・
- 運と友情によって支えられた奇跡の作品
風雲児リュック・ベッソン、崖っぷちの戦い
『最後の戦い』(83)を皮切りに、80年代の映画界に一大旋風を吹かせたリュック・ベッソン。その勢いは90年代に突入してもとどまるところを知らず、『レオン』(94)でまたひとつ、高い次元へと突き抜けた。だがこの『レオン』、実を言うと、彼が長年温め続けてきたSF企画が頓挫してしまった折の「穴埋め」として製作されたものだった。その頓挫したSF企画こそ、『フィフス・エレメント』(97)である。
『レオン』予告
ベッソンは諦めなかった。そして幸運にも『レオン』の大ヒットの後、風向きは大きく変わった。彼のハリウッドでの存在感は増し、以前に比べて企画を立ち上げやすい立場となった。そんな中ベッソンは、このリベンジ・マッチを精算しないことには人生を1ミリも先に進めないとでも言うかのように、再度『フィフス・エレメント』に挑むことを決める。
今度こそ失敗できない。後戻りさえもできない。その崖っぷちの執念が実り、人生を賭けた一作が世に誕生したのである。