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『ドア・イン・ザ・フロア』米アメリカ文学界の巨匠ジョン・アーヴィングを納得させた、新鋭監督の映画化アイデアとその手腕とは。

『ドア・イン・ザ・フロア』米アメリカ文学界の巨匠ジョン・アーヴィングを納得させた、新鋭監督の映画化アイデアとその手腕とは。


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米文学界の巨匠ジョン・アーヴィングの『未亡人の一年』を映画化



 優れた映画が、必ずしも評価を得られるとは限らない。知名度、話題性、タイミング、宣伝方針、時代の追い風など、さまざまな要因のどれかひとつが失敗しただけで、その存在すら忘れられてしまうような作品がいくつもある。名優ジェフ・ブリッジスとキム・ベイシンガーが主演し、当時4歳だったエル・ファニングが娘役を演じた『ドア・イン・ザ・フロア』(04)は、そんな憂き目に逢ってしまった不幸な傑作だ。


 『ドア・イン・ザ・フロア』は、ジョン・アーヴィングの長編小説「未亡人の一年」を原作としている。アーヴィングは悲劇と喜劇が同居する独特の世界観で人気を博したベストセラー作家で、『ガープの世界』(82)、『ホテル・ニューハンプシャー』(84)など映画化作品も多い。ラッセ・ハルストレムが監督した『サイダー・ハウス・ルール』(99)では自ら脚色も手がけ、アカデミー賞脚色賞を受賞した。



 1998年に出版された「未亡人の一年」も、映画化のオファーがいくつも舞い込んだが、アーヴィングは決して首を縦に振らなかった。というのも、アーヴィング自身、映画になった時のイメージが湧かず、またオファーされたどんな企画案にも魅力を感じられなかったからだ。


 しかし、一通の手紙で状況は一変する。インディーズ映画『The Adventures of Sebastian Cole』(98)でデビューした新進監督のトッド・ウィリアムズが、「未亡人の一年」をぜひ映画化したいと名乗りを挙げたのだ。手紙を読んで興味を惹かれたアーヴィングは、インディーズ系プロダクション「グッド・マシーン」のプロデューサーのテッド・ホープとアン・キャリーと一緒に、ウィリアムズを自宅に招き、必ずウィリアムズが監督することを条件に彼らに映画化権を売った。しかもわずか1ドルで。アメリカを代表する大物作家が、いかにトッド・ウィリアムズという若者に惚れ込んだのかがわかる。



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