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『アメリカン・スナイパー』ハリウッドで大論争!イーストウッド最大のヒット作

(c) 2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

『アメリカン・スナイパー』ハリウッドで大論争!イーストウッド最大のヒット作

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『アメリカン・スナイパー』あらすじ

舞台は9.11以降のイラク戦争。米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに入隊を果たしたクリスが命じられた任務は「どんなに過酷な状況でも仲間を必ず守ること。」。その狙撃の精度で多くの仲間を救ったクリスは “レジェンド”の異名を轟かせるほどになる。しかし、彼の腕前は敵の知るところとなり、“悪魔”と恐れられ、その首には18万ドルの賞金を掛けられ、反乱兵たちの標的となってしまう。一方、クリスの無事を願い続ける家族。平穏な家族との生活と想像を絶する極限状況の戦地…過酷なイラク遠征は4回。愛する家族を国に残し、終わりのない戦争は幾度となく、彼を戦場に向かわせる。 復讐が生む復讐…度重なる戦地への遠征は、クリスの心を序々に蝕んでいく…。


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世界興収5億ドルを記録した、イーストウッド最大のヒット作



 1930年生まれのクリント・イーストウッドは、70歳の古希を迎えた2000年以降も精力的に作品を発表し続けている。21世紀になってからの監督作だけを取り上げてみても、ほぼ年イチペースの17本だ。いやホント、驚異的としか言いようがない。ボックスオフィスの世界興行記録と併せて、2000年以降のフィルモグラフィーを振り返ってみよう。


2000年『スペース カウボーイ』(1億2,888万ドル)

2002年『ブラッド・ワーク』(3,179万ドル)

2003年『ミスティック・リバー』(1億5,659万ドル)

2004年『ミリオンダラー・ベイビー』(2億1,676万ドル)

2006年『父親たちの星条旗』(6,590万ドル)

2006年『硫黄島からの手紙』(6,867万ドル)

2008年『チェンジリング』(1億1,339万ドル)

2008年『グラン・トリノ』(2億6,995万ドル)

2009年『インビクタス/負けざる者たち』(1億2,242万ドル)

2010年『ヒア アフター』(1億695万ドル)

2011年『J・エドガー』(8,492万ドル)

2014年『ジャージー・ボーイズ』(6,764万ドル)

2014年『アメリカン・スナイパー』(5億4,742万ドル)

2016年『ハドソン川の奇跡』(2億4,079万ドル)

2018年『15時17分、パリ行き』(5,707万ドル)

2018年『運び屋』(1億7,480万ドル)

2019年『リチャード・ジュエル』(4,374万ドル)



『アメリカン・スナイパー』(c) 2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC


 硬派な映画ばかりを撮り続けているイーストウッドは、いわゆるブロックバスター系の作品とは縁がないと思われている。実際にボックスオフィスの記録を見てみると、世界興収で1億ドルに及ばない作品が17本中7本。しかしその一方で1億ドルを突破した作品が10本、2億ドル突破が4本という実績もある。ヒットメイカーの代名詞、スティーヴン・スピルバーグの作品と比較してみよう。


2001年『A.I.』(2億3,592万ドル)

2002年『マイノリティ・リポート』(3億5,837万ドル)

2002年『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』(3億5,211万ドル)

2004年『ターミナル』(2億1,910万ドル)

2005年『宇宙戦争』(6億387万ドル)

2005年『ミュンヘン』(1億3,098万ドル)

2008年『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(7億9,065万ドル)

2011年『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』(3億7,399万ドル)

2011年『戦火の馬』(1億7,758万ドル)

2012年『リンカーン』(2億7,529万ドル)

2015年『ブリッジ・オブ・スパイ』(1億6,547万ドル)

2016年『BFG: ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』(1億9,524万ドル)

2017年『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』(1億7,976万ドル)

2018年『レディ・プレイヤー1』(5億8,289万ドル)


 さすがにスピルバーグとなると、全ての作品が1億ドル超え。だが、イーストウッドが2014年に発表した『アメリカン・スナイパー』の5億4,742万ドルを超える作品は、スピルバーグをもってしても3本しかない。それだけ『アメリカン・スナイパー』は、イーストウッド映画の中でも記録的なヒット作品だった。


 本作は、アメリカだけの興行収入でも3億ドルを突破。それまで戦争映画史上最高だったスピルバーグの『プライベート・ライアン』(98)の2億1,704万ドルを抜いて、戦争映画史上最高の興行収入を叩き出したのである。





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