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『ベスト・キッド』師匠の存在感が主人公を超えてしまった、最高のメンター映画

(c)Photofest / Getty Images

『ベスト・キッド』師匠の存在感が主人公を超えてしまった、最高のメンター映画

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三船敏郎がオファーを蹴ってしまった“ミスター・ミヤギ”



 筆者は、常々思っていた。三船敏郎が『スター・ウォーズ』(77)のオビ=ワン・ケノービ役のオファーを蹴ってしまった話は有名だが、もしそれを受けていたら、彼の役者人生はどれだけ激変していたんだろうと。


 彼が日本を代表する国際スターであることは間違いない。『グラン・プリ』(66)、『太平洋の地獄』(68)、『レッド・サン』(71)と、多くの海外作品にも出演。その一方で『スター・ウォーズ』という千載一遇のチャンスを逃してしまい、『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(83)のアナキン・スカイウォーカー役(ダース・ベイダーのマスクを外したときの姿です)のオファーまで断ってしまっているのだ。勿体ないことこの上なし!『1941』(79)の潜水艦艦長のオファーは受けたのに、なんでそっち断っちゃうの!



 いや、最も悔やまれるのは『スター・ウォーズ』(77)のオビ=ワン・ケノービ役ではなく、『ベスト・キッド』のミスター・ミヤギ役を断ってしまったことかもしれない。「普段は盆栽好きなアパートの管理人だが、実はカラテの達人」というこの役に、監督のジョン・G・アヴィルドセンはトシロー・ミフネを考えていた。しかしその想いは成就せず、オーディションの末にノリユキ・パット・モリタがミヤギ役を獲得する。


 沖縄出身の日系二世である彼は、スタンダップ・コメディアンとしてキャリアをスタート。CMやTVのゲスト出演を経て、青春コメディ・ドラマ『ハッピーデイズ』のアーノルド役でブレイクを果たした苦労人だ。背は低く、撮影当時50歳そこそことは思えないほどの老け顔。見た目もキャリアも三船敏郎とは正反対だ。トーゼン、上層部はパット・モリタの起用に難色を示す。しかし、オーディションでの彼の演技は圧巻だった。そこには、まごうことなきミスター・ミヤギがいた。


 パット・モリタは、本作の演技が評価されてアカデミー助演男優賞にノミネートされる。『ベスト・キッド』は、彼が出演することで映画の説得力とユーモアが格段に増したのだ。




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