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『ゴーストバスターズ アフターライフ』ライトマン父子の全く異なるアプローチが、時代を超えてひとつに結びつく時

『ゴーストバスターズ アフターライフ』ライトマン父子の全く異なるアプローチが、時代を超えてひとつに結びつく時

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※本記事は物語の核心に触れているため、映画をご覧になってから読むことをお勧めします。


『ゴーストバスターズ アフターライフ』あらすじ

母と兄の3人で田舎町へと引っ越してきた少女フィービー。友達付き合いが得意ではなく、科学が大好きな一風変わった女の子だ。祖父が遺した古びた屋敷で暮らし始めたフィービーは、リビングの床に施された仕掛けに気づき、さらに祖父の地下室で見たことのないハイテク装備の数々を見つける。そしてフィービーは、祖父がかつてゴーストだらけのニューヨークを救った《ゴーストバスターズ》の一員だったことを知るのだった。そして、30年前に封印されたはずのゴーストたちが逆襲をはじめ、フィービーは世代を超えた戦いに立ち向かう。空白の30年、あのゴーストバスターズたちに一体何があったのか?そして今、世代を超えて明かされる家族の秘密とは?


Index


家族ぐるみの映画となって戻ってきた!



 忘れもしない。1984年版『ゴーストバスターズ』の終盤、巨大なマシュマロマンが可愛らしい笑顔を鬼のような形相に変えてビルの屋上へ迫りくる中、絶望的なムードを打ち破るかのように「まだ打つ手はある。ビームを交差させるんだ」と妙案を口にしたのがイゴン・スペングラー博士(ハロルド・ライミス)だった。


 あれから38年が経過した今、第二作目(89)に続く正当なるシリーズ最新作を享受できるのはファンにとって嬉しい限り。それも世代と世代とが交差する”家族の映画”となって戻ってきたのである。ご存知の通り、続編製作を巡っては数十年にわたって「やる」「やらない」の膠着状態が続いてきたが、今考えるとスペングラーの「交差させるんだ」という言葉は、目の前の敵を倒すためのみならず、未来に立ちはだかる壁に向けても放たれていたかのようだ。


『ゴーストバスターズ アフターライフ』予告


 メガホンを取ったのは、オリジナル版を手掛けたアイヴァン・ライトマンの息子、ジェイソン・ライトマン。実は彼、84年版の撮影の際にも父に連れられちょくちょく現場を訪れており、マシュマロマンが大爆発を起こす折に飛び散ったシェービングクリームのかけらを記念に持ち帰って、ずっと部屋の棚に大切に飾っていたという。


 そんなジェイソンが若手監督として注目を集め出すと、メディアでよく「父上の後を継いで、ゴーストバスターズの新作を撮る気は?」というお決まりの質問が飛んだ。その都度、彼は可能性を否定していたし、中でもラジオ番組「ハワード・スターン・ショー」で語った「僕が作ったらシリーズ中で最も退屈な作品になるだろうね」「人々がオバケについて話をするだけで、オバケ退治なんて全然出てこないとか」という返しがあまりに秀逸ものだったから、人々の心は「確かにジェイソンがやったら面白いけれど、まあ、ありそうもないかな」という具合にすっかり落ち着いていたように思う。





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