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『2番目のキス』伝統的なアメリカ映画の後継者・ファレリーに、映画の女神が微笑んだ瞬間

(c)Photofest / Getty Images

『2番目のキス』伝統的なアメリカ映画の後継者・ファレリーに、映画の女神が微笑んだ瞬間

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キュートなドリューと巧みなジミー



 仕事中毒のキャリア・ウーマンと、狂信的レッドソックス・ファンが恋に落ちる…。『2番目のキス』は、主役二人の巧みな演技が存分に味わえる映画となっている。


 野球好きの彼を理解しようと努力するキャリア・ウーマン、リンジーを演じるのは、ドリュー・バリモア。言わずもがな、彼女は2000年代ラブ・コメの女王だ。なお日本では、『25年目のキス』(99)、『50回目のファーストキス』(04)に続く、ドリュー・バリモア主演“人気キスシリーズ"第3弾のような形で、本作は公開された。それまで少女的な役が多かった彼女が、本作では等身大の現代的な女性を演じ、そのキュートな魅力を炸裂させている。「食事はいつも余りものを食べているの、だからついたあだ名は”カモメ”よ」と言って、カモメの鳴き声をまねるシーンはあまりの可愛さに悶絶必至である。



『2番目のキス』(c)Photofest / Getty Images


 レッドソックスを優先しリンジーを振り回す彼氏のベン、演じるのはジミー・ファロンだ。彼は、アメリカのコメディ番組「サタデー・ナイト・ライヴ」を経て、「レイト・ナイト・ウィズ・ジミー・ファロン」等でホストを務める多彩なコメディアン。今回のジミーは、『恋人たちの予感』(89)のビリー・クリスタル、『ウェディング・シンガー』(98)のアダム・サンドラー等、実力あるコメディアンが持ち前のコメディセンスを発揮してくれるパターンに当てはまる。また、大人でありながら少年の純粋さを併せ持つベンは、『ビッグ』(88)のトム・ハンクスを彷彿とさせる。ちなみに、映画公開後、レッドソックス・ネーション(レッドソックスを熱狂的に愛し、宿敵ヤンキースを忌み嫌うファンたち)はファロンを名誉会員に選任している。しかし実際のファロンはヤンキースのファンだ。




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