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『エイリアンVSプレデター』2大異星生物は、戦うべくして戦った!? 奇想天外、でもアツい

(c)Photofest / Getty Images

『エイリアンVSプレデター』2大異星生物は、戦うべくして戦った!? 奇想天外、でもアツい

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最初は批判的だった、あのヒットメーカーも賞賛



 6千万ドルで製作された『AVP』は全米で8千万ドルの興収を稼ぎ出す。ヒットと呼ぶにははばかられるが、7,500万ドルで製作された『エイリアン4』(97)が4,700万ドルの興収しか上げられなかったことを思えば上々の数字。世界興収でも『AVP』は『エイリアン4』を上回り、これらのフランチャイズにまだ可能性があることを示した。


 『エイリアン2』(86)のジェームズ・キャメロン監督は、当初『AVP』の企画には批判的な態度を示していた。というのも、当時の彼はシリーズの生みの親リドリー・スコットとともに、エイリアンの起源を描く新シリーズを企画していたから。キャメロンは『AVP』が『エイリアン』シリーズの正当性を破壊すると考えていたが、彼とスコットの企画は残念ながらこの時点では流れてしまう。その後、キャメロンは『AVP』を観て、「予想以上に面白かった。とても気に入った」と賛辞を寄せた。



『エイリアンVSプレデター』(c)Photofest / Getty Images


 成功を受けて、『AVP』は2007年に続編が作られるが、こちらの全米興収は4,000万ドルの製作費をギリギリ回収した程度。しかし、両シリーズのこの後の存続のための中継ぎの役割は果たした。キャメロンが断念した企画は、スコットの監督により前日談的な『プロメテウス』(12)となって花開き、『エイリアン』シリーズの健在をアピール。『プレデター』シリーズも20年ぶりに3作目の『プレデターズ』(10)が作られ好評を博した。両シリーズとも、現在進行で続いてはいるが、もし『AVP』がなかったら、この状況はあり得ただろうか?



文:相馬学

情報誌編集を経てフリーライターに。『SCREEN』『DVD&動画配信でーた』『シネマスクエア』等の雑誌や、劇場用パンフレット、映画サイト「シネマトゥデイ」などで記事やレビューを執筆。スターチャンネル「GO!シアター」に出演中。趣味でクラブイベントを主宰。



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