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『オーシャンズ11』インディーズの鬼才スティーヴン・ソダーバーグとハリウッドの大物が生んだオールスター映画

(c)2019 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

『オーシャンズ11』インディーズの鬼才スティーヴン・ソダーバーグとハリウッドの大物が生んだオールスター映画

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難航した“オールスター”キャスティング



 『オーシャンズ11』を語る時に「オールスターキャスト」という枕詞は外せない。だが、当初発表されていた顔ぶれは少々違っていた。ソダーバーグと『アウト・オブ・サイト』で意気投合したジョージ・クルーニーがダニー・オーシャン、妻テスをジュリア・ロバーツ、相棒役がブラピというのは変わらないが、マット・デイモンが演じたライナスはマーク・ウォールバーグが演じることになっていたのだ。


 ウォールバーグは『スリー・キングス』(99)と『パーフェクト・ストーム』(00)でもクルーニーと共演しており、公私ともに兄貴分と弟分というパブリックイメージが浸透していただけに、誰の目にも順当なキャスティングに見えた。しかしウォールバーグはティム・バートンのリメイク版『PLANET OF THE APES/猿の惑星』(01)を選んで降板。代わりにライナス役を引き受けたマット・デイモンが、一時は『猿の惑星』の主演候補だったという偶然も面白い。



『オーシャンズ11』(c)2019 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.


 当初はブルース・ウィリス、マイケル・ダグラス、レイフ・ファインズ、ユアン・マクレガー、オーウェン・ウィルソンとルーク・ウィルソン兄弟もキャストリストに挙がっていた。ウィリス、ダグラス、ファインズ辺りはカジノ王ベネディクト役(アンディ・ガルシアが演じた)の候補かと思いきや、ウィリスだけはクルーニー以前にダニー役で主演する予定だったという。ユアン・マクレガーは爆弾のプロ・バシャー役から降板。バシャーが英国人という設定はその名残り。結局アメリカ人のドン・チードルがロンドン下町のコックニー訛りに挑戦した。


 もしこれら全部のキャスティングが実現していたら、『オーシャンズ11』は文字通り「空前絶後のオールスター映画」になっていたかも知れない。



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