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『オーシャンズ11』インディーズの鬼才スティーヴン・ソダーバーグとハリウッドの大物が生んだオールスター映画

『オーシャンズ11』インディーズの鬼才スティーヴン・ソダーバーグとハリウッドの大物が生んだオールスター映画


映画業界の慣習を超えて、クルーニーがギャラ値下げ交渉



 結果的にクルーニー、ジュリア・ロバーツ、ブラピ、マット・デイモンがネームバリューでは突出することになったが(ドン・チードルがクレジットされていないのは、彼らより格下に置かれる扱いを嫌ったため)、それでも誰もがそれなりのキャリアの持ち主であり、全員まともにギャラを払ったら製作費の高騰は避けられない。


 本作はソダーバーグとクルーニーが共同で設立した「セクションエイト」の製作で、まずクルーニーが自らの出演料のカットを表明した。そして他のスターたちにもギャラの値下げを頼み込んだ。安いギャラで出てもらうかわりに、ヒットした時の収益から分配すると約束したのだ。


 つまり『オーシャンズ11』は、ハリウッド中が喉から手が欲しがるほど欲しがるスターたちを、クルーニー自らがダンピングすることでほぼ半額のギャラで獲得したのである。契約スターのギャラのつり上げに熱心なエージェントたちにしてみれば、業界の慣例に反する異常事態だっただろう。クルーニーがジュリア・ロバーツを誘う際に、「君のギャラは20(ミリオン)ドルって聞いたから」とメモを添えて脚本に20ドル札を挟んで送ったというのも有名な話だ。




 もちろん役者たちにとって、当時、飛ぶ鳥を落とす勢いだったソダーバーグと仕事ができるということも大きな魅力だった。


 ソダーバーグは俳優陣からの信頼が厚く、クルーニー、ジュリア・ロバーツ、ドン・チードルは二度目のソダーバーグ作品であり、本作以降も多くの出演者たちがソダーバーグ関連作に出演して「ソダーバーグ組」とでも呼ぶべき一座の様相を呈していく。また一時は名前が挙がっていた面々も、その後、折に触れてソダーバーグと仕事をしている。アラン・アーキンは短編オムニバス『愛の神、エロス』(04)、ユアン・マクレガーは『エージェント・マロリー』(12)で。ブルース・ウィリスに至っては続編『オーシャンズ12』(04)にウィリス本人役でカメオ出演を果たした。



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