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不意をつかれて食べたくなる!映画の中の絶品フード

(c)Photofest / Getty Images

不意をつかれて食べたくなる!映画の中の絶品フード

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『パルプ・フィクション』(94)



「ビッグ・カフナ・バーガー」の絶品チーズバーガー


監督:クエンティン・タランティーノ 出演:ジョン・トラボルタ、ユマ・サーマン、サミュエル・L・ジャクソン、ブルース・ウィリス


ギャングのヴィンセント(ジョン・トラボルタ)とジュールス(サミュエル・L・ジャクソン)が、組織を裏切った青年グループの部屋に押し入り、聖書の一節を朗読して惨殺する場面。ここでチンピラが食べているのが、存在しないチェーン店「ビッグ・カフナ・バーガー」のチーズバーガーという設定だ。


ガールフレンドがビーガンのため、滅多にハンバーガーを食べる機会がないというジュールスは、美味そうにチーズバーガーを頬張り、スプライトで喉を潤す。どうやらハワイアン・テイストのバーガーということらしいのだが(具体的にどうハワイアンなのかは一切説明されないため、逆に想像力を掻き立てられてしまう)、ジュールスの食べっぷりに思わず我々観客も見入ってしまう。


実はこの「ビッグ・カフナ・バーガー」、他のタランティーノ作品にも登場する。『レザボア・ドッグス』(92)でミスター・ブロンド(マイケル・マドセン)が飲んでいるのが「ビッグ・カフナ・バーガー」のソーダだし、オムニバス映画『フォー・ルームス』(95)には「ビッグ・カフナ・バーガー」のロゴが入ったカップが映る。タランティーノの盟友ロバート・ロドリゲスが監督した『フロム・ダスク・ティル・ドーン』(96)には、主人公のセス・ゲッコー(ジョージ・クルーニー)が「ビッグ・カフナ・バーガー」の紙袋を持っているシーンも登場する。「ビッグ・カフナ・バーガー」は、タランティーノ・ワールドを横串で繋ぐ記号的存在なのだ。


映画ファンなら一度でも食べてみたい「ビッグ・カフナ・バーガー」だが、この架空のチェーン店が一瞬だけ現実となった。ロサンゼルスを拠点に展開するファストフード店「Fat Sal's Deli」が、2019年に2日間限定でオープンしたのだ。ハワイアン・テイストの店らしく、パイナップル入りのハンバーガーやココナッツ・シュリンプを挟んだサンドウィッチ、ピニャコラーダ風のミルクシェイクが提供されたという。…いや、未来永劫オープンしてくれ!



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