1. CINEMORE(シネモア)
  2. Actor‘s Interview
  3. 『その日、カレーライスができるまで』主演:リリー・フランキー × 監督:清水康彦 × 企画・プロデュース:齊藤工が目指す、“大人の事情”0%の映画制作 【Director’s Interview Vol.139】
『その日、カレーライスができるまで』主演:リリー・フランキー × 監督:清水康彦 × 企画・プロデュース:齊藤工が目指す、“大人の事情”0%の映画制作 【Director’s Interview Vol.139】

『その日、カレーライスができるまで』主演:リリー・フランキー × 監督:清水康彦 × 企画・プロデュース:齊藤工が目指す、“大人の事情”0%の映画制作 【Director’s Interview Vol.139】

PAGES


リリーが感じた、齊藤工と北野武の共通点



Q:清水監督と齊藤さんは『MANRIKI』(19)含め数多くの作品を手掛けられていますが、普段はどういうお話をされるのでしょう。


リリー:ね。気になる。


清水:しょうもない話もしますが、基本は「これをやるぞ!」という場所に向かうために、会ったりリモートで話すことが多いですね。


齊藤:僕は長年フコク生命さんのCMをやらせていただいているのですが、その最新作の監督が清水さんなんです。撮影は川上智之さん、照明は上野甲子朗さんという『その日、カレーライスができるまで』チームで、僕とキティちゃんの共演CMを撮りました。対象がリリーさんからキティちゃんに変わったわけです(笑)。


リリー:リリーとキティ……(笑)。


清水:ちょっと近い……(笑)。


斎藤工さん×ハローキティ「ザ・ミューチュアル100」はじまる篇


齊藤:(笑)。そのCMの一環で、清水さんと対談もしたんですよ。その中で、フリップで「お互いの第一印象は?」と出されて初めて、いままでしてこなかった会話をやっとしたという……(笑)。


清水:あれは恥ずかしかったな……(笑)。


リリー:ふたりともコミュ障だから……(笑)。


齊藤:あれはリハビリでしたね(笑)。


清水:風呂入ってる感じでしたね。


齊藤:それはちょっとよく分かんない……(笑)。


清水:あ、あれ?(笑)


「いいWho&Who #1」斎藤工さん×清水康彦さん篇


リリー:前、3人で飲みに行ったんですが、清水さんの話を俺が工くんにして、工くんの話を俺が清水さんにしてましたね。


清水:通訳(笑)。


齊藤:忙しくさせてしまい、すみません……(笑)。


リリー:ここにもう一人、小林有衣子プロデューサーがいて、その3人でサボテン・ブラザースです(笑)。


小林プロデューサーと僕は10年くらい一緒にやっていて、小林さんと工くんが知り合って『blank13』の話が進み、清水さんと出会って作りたいもののフットワークがすごく軽くなった印象がありますね。慎重に物事を考えるタイプだった工くんが、どんどん「撮ってから考えよう」になっていった気がします。北野武さんの撮り方に近い(笑)。


清水:確かに、「じゃあ撮るぞ!」って現場に入る前に「次のを思いついちゃった」って言ってきたりするよね。


リリー:前にたけしさんと対談をさせてもらったときに、「なんで『監督・ばんざい!』(07)を撮ったんですか?」と聞いたら、「よく聞いてくれた。自分にとって、テレビに出るのと映画を作るのはあまり変わらなくなってきている。でも、フランスで偉い人みたいに扱われて居心地が悪いから、ちょっと馬鹿な映画をまず作ろうと思ったんだよ。でも、次回作(『アキレスと亀』(08))のこともものすごくちゃんと考えながら撮っていたんだ」と話していたんだよね。


つまり、自分の魅せ方というか監督としてのプロデュースを念頭に置いた作品作りをしている。


齊藤:なるほど……。


リリー:フットワークが軽くなったことで次に作るものがもう頭にあるから、一つの作品において考えすぎてこねくり回すことが減ってきたんじゃないかな。放っておいたら、ぬかみそくらいこねくり回すから、この人は(笑)。


清水:ジャーナリスティックですよね。いま生きてて、感じたことを映画に落とし込んでいくというか。


齊藤:格好よく言ってくれようとしてくれてすごくありがたいけど、それによって被害者も生んでしまっているからどうなのかなとは思っている……(笑)。


清水:確かに(笑)。




PAGES

この記事をシェア

メールマガジン登録
  1. CINEMORE(シネモア)
  2. Actor‘s Interview
  3. 『その日、カレーライスができるまで』主演:リリー・フランキー × 監督:清水康彦 × 企画・プロデュース:齊藤工が目指す、“大人の事情”0%の映画制作 【Director’s Interview Vol.139】