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  3. 『その日、カレーライスができるまで』主演:リリー・フランキー × 監督:清水康彦 × 企画・プロデュース:齊藤工が目指す、“大人の事情”0%の映画制作 【Director’s Interview Vol.139】
『その日、カレーライスができるまで』主演:リリー・フランキー × 監督:清水康彦 × 企画・プロデュース:齊藤工が目指す、“大人の事情”0%の映画制作 【Director’s Interview Vol.139】

『その日、カレーライスができるまで』主演:リリー・フランキー × 監督:清水康彦 × 企画・プロデュース:齊藤工が目指す、“大人の事情”0%の映画制作 【Director’s Interview Vol.139】

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遊びのように和気あいあい、だがその奥には揺るぎない信念が滲む――。


俳優・斎藤工が映画制作者・齊藤工として企画プロデュースを務め、『MANRIKI』(19)ほか多数の作品を共作してきた清水康彦監督、長編監督デビュー作『blank13』(18)で初タッグを組んだリリー・フランキーと“再共闘”した映画『その日、カレーライスができるまで』が、全国の劇場で公開中だ。


本作は、52分のひとり芝居。雨が降りしきる夜、アパートの一室で過ごす孤独な男・健一(リリー・フランキー)の過去や心情が、少しずつ紐解かれていく。観客の想像力を刺激させる物語に野心的な演出、リリーの深みある名演が、カレーのようにコトコトと煮込まれ、ラストには何とも心に染み入る一皿が完成している。


ドラマ『ペンション・恋は桃色』(20)に続く、三者のコラボレーション作。彼らは作品を作り続けることで、“点”としての各作品の面白さだけでなく、“線”としての改革を成し遂げようとしている。楽しく、ささやかに、だが本気で――。創作活動にかける想いを聞いた。


Index


真正面からはクリエイティブな話をしない齊藤工



Q:それぞれに多くの作品でコラボレーションしていますが、御三方が揃うのは久々ですか?


リリー:そうですね。清水監督とは『その日、カレーライスができるまで』の撮影以来じゃないかな。


清水:イギリスに行っちゃいましたもんね。本作の「いまこんな感じです」という映像は、日本とイギリスでやり取りしながら観ていただきました。


リリー:(齊藤)工くんとは作品が結構かぶっていて、今年は割とべったりですね。毎日、工くんの体臭をかぐっていうシーンが続いてて(笑)。めっちゃいいにおいがするんですよ。赤ちゃんみたいな(笑)。


齊藤:初めて言われた……(笑)。


リリー:この人が鈍感なのか俺が気配を消せてるのか、めっちゃ近くに行ってにおいをかいでも気づかないんですよ(笑)。


齊藤:リリーさんは気配を完全に消せるんですよ。犯罪者向きのオーラの消し方です(笑)。


リリー:(笑)。



『その日、カレーライスができるまで』齊藤工(企画・プロデュース)


Q:御三方の仲の良さが伝わってきますが、普段はどんな話をされているのでしょう。ものづくりの話が多いですか?


リリー:清水さんとは、大体撮影絡みで話すことが多いですね。


清水:むしろ、撮影を通さないと話せない……(笑)。


リリー:清水さんは、工くんとはまた違った意味のコミュ障ですからね。撮影のことだと饒舌なんですが、他のことだと口ごもる(笑)。


工くんは真逆で、プライベートのときにクリエイションの話をすると照れちゃう。真正面から話したがらないというか、寄り道しながらたどり着きたい感じですね。


齊藤:タイプの違うコミュ障がいま、リリーさんの左右に居ます(笑)。


リリー:で、寄り道をしながらクリエイティブな話をしようとすると、本題に辿り着く前に「お願いします!」って現場から呼ばれてどっちかがいなくなる(笑)。


齊藤:いつも辿り着けないんですよね……(笑)。




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