『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(14〜23)シリーズを大成功させ、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のキーパーソンになったジェームズ・ガン。その後、紆余曲折を経てDCスタジオの共同会長兼CEOに就任しDC映画の舵取りをすることになった。そんなガンが就任後、初めて自らメガホンを取ったのがDCコミックの原点『スーパーマン』。これまで何度も映像化されているスーパーヒーローのオリジン的キャラクターに、ガンはどんな解釈を施したのだろうか。
『スーパーマン』あらすじ
大手メディア「デイリー・プラネット」で平凡に働くクラーク・ケント、彼の本当の正体は人々を守るヒーロー「スーパーマン」。子どもも大人も、愛する地球に生きるすべての人を守り救うため、日々戦うスーパーマンは、誰からも愛される存在。そんな中、彼を地球の脅威とみなし暗躍する、最高の頭脳を持つ宿敵=天才科学者して大富豪、レックス・ルーサーの世界を巻き込む綿密な計画が動き出すー。
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コミック「オールスター:スーパーマン」の影響
Q:本作では、これまでの映画にはなかった、メタヒューマンと呼ばれるスーパーヒーローと人間が共存しているという世界観を取り入れています。その理由は?
ガン:新しいスクリーン上のDCユニバースで僕が語るなら、そういう設定がいいと考えたんだ。300年前からメタヒューマンというスーパーヒーローたちが存在している地球で、3年前にスーパーマンがやってきたという設定の中、観客たちはスーパーヒーローやマジカルなクリーチャーが住んでいる世界に入って行く。一見すると、いつもの世界ではあるんだけどね。そういう意味では『スター・ウォーズ』や「ゲーム・オブ・スローンズ」のような感じだろうか。これまでにはなかった新しいDCユニバースだよ。
『スーパーマン』© & TM DC © 2025 WBEI
もうひとつ、いろんなキャラクターやガジェットを登場させたのは、僕がクールだと思うアメコミのシルバーエイジや50年代のSF要素をみなさんに思い起こしてもらいたかったから。そこではロボットや巨大モンスター、というかカイジュウが登場し、レックス・ルーサーは世界一賢い科学の天才。ポータル、オルタネート・ユニバース(パラレルワールド)や要塞等、楽しいガジェットもたくさん持ち込んだ。
僕はコミックのスーパーマンが大好きなんだ。だから今回取り入れたのは、コミックからの要素が多い。とりわけグラン・モリソンとフランク・クワイトリーの「オールスター:スーパーマン」の影響は大きいと思う。