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『レディ・プレイヤー1』天才同士の築いた“創造世界”が交わる秘密とは ※注!ネタバレ含みます。

『レディ・プレイヤー1』天才同士の築いた“創造世界”が交わる秘密とは ※注!ネタバレ含みます。

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『レディ・プレイヤー1』に登場するホラー映画の名作『シャイニング』



 権利の垣根を越え、古今東西の有名キャラクターやアイテムが山ほど登場する映画『レディ・プレイヤー1』。しかし映画ファンにとって最も驚かされるのは、劇中に名匠スタンリー・キューブリック監督の古典ホラー『 シャイニング』(80)が出てくることだろう。


 本作には「ムービーシンク」と名付けられた、過去の映画やドラマの主役になることができる没入型のインタラクティブ・システムが登場する。キーを探す主人公ウェイドたちハイ・ファイブの連中が、そのムービーシンクを通じて『シャイニング』の世界へとアクセスし、同作の舞台であるオーバールック・ホテルのメインロビーや雪中の巨大迷路を疑似体験したり、廊下で双子の姉妹や、237号室で腐乱した老女と遭遇する。つまりウェイドたちの行動を通して、『シャイニング』の名場面を『レディ・プレイヤー1』は反復していくのである。しかもショットの多くがセットではなく、CGによるデジタルバックプレート(背景画面)というところに、時代の趨勢ともいえる驚きが潜んでいるのだ。加えて『シャイニング』を撮影したフィルム(イーストマンコダック100T 5247)の粒状性までもシミュレートするなど、そのこだわりは単なる引用を超えて『シャイニング』を完全再現するという域にまで達している。



 だがこのムービーシンク、原作ではジョン・バダム監督のSFスリラー『 ウォー・ゲーム』(83)が設定され、核戦争阻止を賭けて人工知能ウォー・パワー(WOP / スーパーコンピューター)とプログラム対決をするといった、同作の疑似体験が描かれていたのだ。


 それがなぜ『シャイニング』に変更されたのかといえば、同作の権利が『レディ・プレイヤー1』の製作元であるワーナーにあったから、という明快な理由が挙げられる。


 が、もうひとつの依拠として、監督であるスティーブン・スピルバーグが、同作を手がけたキューブリックと懇意だったからという理由が成り立つ。なによりスピルバーグには、キューブリック生前の企画であった『 A.I.』(01)を監督したつながりがある。なので『シャイニング』の引用は両者の「親愛の証」といえば、単に同じワーナー映画だということよりも説得力が増すだろう。


 だがスピルバーグと『シャイニング』の間には、そんな親愛の証だけでは片付けられない、因果な関係が横たわっているのだ。



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