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『ブラックバッグ』エリート諜報員が立ち向かう、世界と個人の危機

© 2025 Focus Features, LLC. All Rights Reserved.

『ブラックバッグ』エリート諜報員が立ち向かう、世界と個人の危機

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『ブラックバッグ』あらすじ

英国の国家サイバーセキュリティセンター<NCSC>のエリート諜報員ジョージに課せられた機密任務<ブラックバッグ>は、国家を揺るがす不正プログラム<セヴェルス>を盗み出した組織内部の裏切者を見つけ出すこと。その容疑者は5名。<NCSC>の同僚で友人でもある4名に加え、5人目はジョージの愛妻で<NCSC>で最も有能な諜報員キャスリンだった。ミッションのタイムリミットは1週間。妻が国家を裏切った容疑をかけられ、ジョージは結婚生活への忠誠と祖国への忠誠の板挟みになるという究極の試練に直面する――。


Index


『ミッション・インポッシブル』から『ブラックバッグ』へ



 トム・クルーズ主演のスパイアクション映画『ミッション・インポッシブル』シリーズが、『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』(25)にて、一つの区切りを迎えた。その内容は、第1作からのシリーズ全ての作品の精神を前面に押し出すものだったといえる。そして奇しくも同年、『ミッション・インポッシブル』第1作(96)の精神を、ともすればそれ以上に受け継いだスパイ映画が公開された。スティーヴン・ソダーバーグ監督のスパイ映画『ブラックバッグ』(25)である。


 大がかりなスタントアクションこそないものの、裏切りや心理戦、ミステリーとサスペンスが交錯するその内容は、まさに『ミッション・インポッシブル』第1作の真骨頂、少なくとも一側面であるといえる。それもそのはずで、本作『ブラックバッグ』の脚本を手がけたのは、まさしくその第1作の脚本家、デヴィッド・コープなのだ。



『ブラックバッグ』© 2025 Focus Features, LLC. All Rights Reserved.


 本作のストーリーの中心となるのは、英国のNCSC(国家サイバーセキュリティセンター)の内部トラブル。NCSCとは、GCHQ(政府通信本部)の傘下にある組織だ。サイバーセキュリティの統括窓口であり、サイバー犯罪やサイバー攻撃対策を推進している。その高い専門性と情報能力から、GCHQをハブとしてMI6やMI5などの情報機関と連携しているのである。


 NCSCのエリート諜報員のジョージ(マイケル・ファスベンダー)は、世界に脅威をもたらす不正プログラム「セヴェルス」を盗み出した裏切り者が、組織の内部に存在することを知らされる。容疑者は諜報員のフレディ(トム・バーク)、ジミー(レゲ=ジャン・ペイジ)、情報分析官のクラリサ(マリサ・アベラ)、局内カウンセラーのゾーイ(ナオミ・ハリス)、そしてジョージの愛妻である諜報員キャスリン(ケイト・ブランシェット)の5人。ある夜、ジョージは誰が裏切り者なのかを探るため、容疑者全てを自宅のディナーに招待する。





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