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『神在月のこども』原作・コミュニケーション監督:四戸俊成 自分が好きなことを信じてほしい【Director’s Interview Vol.140】

『神在月のこども』原作・コミュニケーション監督:四戸俊成 自分が好きなことを信じてほしい【Director’s Interview Vol.140】

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アニメでもロケハンする意義



Q:劇中では全国のいろんな神社が登場します。愛宕神社は個人的に何度か行った事があってよく知っているのですが、階段の感じやその周辺など、ディテールが詳しく描かれていてちゃんとロケハンされているなと思いました。


四戸:愛宕神社のシーンには猫が出てくるのですが、その猫も実際に神社にいるんです。白くてきれいな猫で、毛並みも含めてちょっと神々しい感じがするんですよ。神社の裏にはその猫の写真が貼ってあって、神社の方がそこの守り神みたいにして扱っていたんです。それで、愛宕神社の使いの神様として、映画に登場してもらいました。


また、愛宕神社では“ほうずき”を干していて、色々と調べたらそこがほうずき市の発祥である事がわかったり、ロケハンして分かったこともたくさんあったので、その辺も丁寧に描写して映画に入れさせていただきました。



『神在月のこども』 (c)「神在月のこども」製作御縁会


基本的には毎年10月(神無月)にロケハンしまして、少なくとも3回は各地に行きましたね。一都一府八県を、主人公のカンナと同じように高速道路を使わず下道で行ったので、かなり大変でした。


Q:カンナと同じルートを辿ったんですね。


四戸:そうですね。どのルートが良いか、登場してもらう神社も探しながらロケハンしたので、結果同じルートになったということですね。最近のアニメーション制作では、現地確認は写真や動画で確認する事が多いらしく、わざわざロケハンすることは少なくなっているそうです。だからスタッフには、この作品におけるロケハンの重要性を納得してもらう必要がありました。「企画自体が日本の原風景を描いて伝える事なので、実際に現地に行って感じてもらわないと始まらない」ということにご理解を頂き、予定をこじあけて頂いて、美術監督やスタッフになんとか一緒に行ってもらえましたね。





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