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『ミクロの決死圏』手塚漫画からシットコムまで、影響を与えた作品たち(後編)

(C)2017 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

『ミクロの決死圏』手塚漫画からシットコムまで、影響を与えた作品たち(後編)

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第三の影響説



 なお、「別冊映画秘宝 絶対必見! SF映画200」というムックには、青井邦夫氏によって3番目の説が紹介されている。


 それは、本作と同じ20世紀フォックス製作で、特撮スーパーバイザーもL・B・アボットと、何かと共通点の多いテレビシリーズ『原子力潜水艦シービュー号』(64~68)の、第1シーズン・第16話「殺人光線MGQ」との類似性だ。


 ストーリーは「アメリカ大統領が南米訪問中に、脳血栓で意識不明となってしまう。アメリカ政府は、来たる和平会議を無事に開催させるためにも、秘密裏に大統領の手術を行いたい。しかし南米では繊細な手術は不可能であり、帰国してからでは手遅れになってしまう。そこで、シービュー号の船内で特別な治療を行うことになり、大統領と外科医、それに助手のローラを乗艦させる。医師は新たに開発されたMQGというマシンによる光線で、血栓を溶かす計画だった。だがローラは、秘かに潜入していた敵国のスパイであり、MQGを用いて大統領を暗殺することを企てていた…」というものである。


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 このエピソードの、米国での放送日は1964年12月28日で、時期としてはピッタリだ。ミクロ化というアイデアこそ登場しないが、当時としては斬新な「光線を用いた脳の血栓治療」というガジェットや、冷戦を背景としたスパイ活動、思想的に疑われる外科医とその助手などといった設定が、『ミクロの決死圏』と共通する。


 結論としては、『鉄腕アトム』も『かわいい魔女ジニー』も『原子力潜水艦シービュー号』も、説としては一長一短あり、どれも決定打に欠ける。結局の所、偶然ストーリーや設定が似てしまったというだけなのかもしれない。




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