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『ミクロの決死圏』手塚漫画からシットコムまで、影響を与えた作品たち(後編)

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『ミクロの決死圏』手塚漫画からシットコムまで、影響を与えた作品たち(後編)

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二次的作品からインスパイアされた作品まで



 アメリカのABCネットワークは、フィルメーション・アソシエイツというプロダクションが制作した、全17話からなるアニメーション版テレビシリーズ『Fantastic Voyage』(68~69)を放送した。この番組はNHKが購入し、『ミクロ決死隊』と題して1973年12月から1974年12月まで放送している。


 1987年には、スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮、ジョー・ダンテ監督のSF映画『インナースペース』が制作されている。ミクロ化実験のパイロットを務めるタック(デニス・クエイド)が、トラブルからスーパーマーケット店員のジャック(マーティン・ショート)の体内に注入されてしまうという、『ミクロの決死圏』のパロディ版のようなコメディ映画だった。


 VFXは、デニス・ミューレンをスーパーバイザーとするILMが担当したが、体内を内視鏡で撮影したように暗く、かなりのリアリズムで表現されていた。



 1989年には、フロリダ州オーランドのエプコットに、『Body Wars』と題したアトラクションが、「ワンダーズ・オブ・ライフ館」内に設置された。ミクロ化した潜航艇に乗って人体内を探検するというストーリーは、直接の繋がりはないものの、明らかに『ミクロの決死圏』にインスパイアされていると思われる。


 監督は『スター・トレック』のスポックでお馴染みのレナード・ニモイが務め、施設全体の設計と製作はウォルト・ディズニー・イマジニアリングが担当した。シミュレーション・ライドのシステムは、『スター・ツアーズ』(87)と同じATLASが採用されている。ここでも映像制作を担当したILMは、ミニチュアとCGを駆使して、『ミクロの決死圏』と『インナースペース』の中間のようなリアリティで表現しており、視覚的にはこれがベストだと思われる。


 しかしオリジナルのストーリーを、5分間という短い時間で描かねばならず、あっという間に終わってしまう印象だった。そのためか今一つ人気が出ず、やがて季節限定の公開になり、2007年にはクローズされてしまった。




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