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映画祭受賞作を続々と配給! NEONのオススメ映画10選

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映画祭受賞作を続々と配給! NEONのオススメ映画10選

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10.『GUNDA/グンダ』(20) 監督:ビクトル・コサコフスキー




NEON印のネイチャードキュメンタリーという意味では、『ハニーランド 永遠の谷』『ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方』に続く同ブランドの最新作といった位置づけだろうか。とある農場に暮らす豚の姿を見つめたモノクロのドキュメンタリーで、ホアキン・フェニックスが製作総指揮を務めている。


本作は、第93回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞のショートリストに選出されたほか、第70回ベルリン国際映画祭ではエンカウンターズ部門に正式出品。NEONらしい、映画祭に絡んだ作品でもある。ポール・トーマス・アンダーソン、アルフォンソ・キュアロン、アリ・アスター、ガス・ヴァン・サントといった名だたる監督たちが激賞しており、クオリティは折り紙付き。


本作の特長は、その圧倒的な映像美にある。かといって、ものすごく作り込まれた映像というわけではない。ただただシンプルに、農場での“日常の煌めき”を見つめ続ける。そこにはナレーションも皆無で、我々観客は動物たちの営みを観察するだけ(寝ている豚、グンダをじっと捉え続けたファーストカットが実に秀逸。この時点で、本作の気概が十二分に感じ取られるだろう)。しかしそこには、往年の名作映画に触れたような、不朽の芸術と対峙した際に似た“体験” が待ち受けている。映像の質感、テンポ感、アングルに構成――。様々な“気づき”と“学び”に満ちた映画だ。



冒頭に述べたように、今年に入ってからさらに勢いを加速させているNEON。その波は、今後個々の作品が日本公開を迎えることで、より多くの人々が“体感”することになるだろう。A24がその地位を築いたように、NEONのレーベルファンもこの先、どんどんと増加していくはずだ。


参考:

https://variety.com/2021/film/news/pleasure-porn-movie-neon-1235083155/

https://www.screendaily.com/news/-how-new-us-distribution-outfit-neon-is-chasing-younger-audiences/5122827.article

https://www.indiewire.com/2017/03/a24-neon-blumhouse-moonlight-get-out-colossal-distribution-1201791026/



文: SYO

1987年生。東京学芸大学卒業後、映画雑誌編集プロダクション・映画情報サイト勤務を経て映画ライター/編集者に。インタビュー・レビュー・コラム・イベント出演・推薦コメント等、幅広く手がける。「CINEMORE」「FRIDAYデジタル」「Fan's Voice」「映画.com」「シネマカフェ」「BRUTUS」「DVD&動画配信でーた」等に寄稿。Twitter「syocinema

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